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人食い民族?パプアニューギニアで教育視察!② 学校編

こんにちは!
今回はパプアニューギニア(PNG)レポート第2編ということで、「学校」をテーマに、特にICT(Information and Communication Technology)を活用した教育についてお届けします。

突然ですが、
国内それぞれの地域でよい教育が行われるためには、どうしたら良いでしょうか。
日本では、教育に関する様々な法規や「学習指導要領」が大きな役割を果たしていると思います。

パプアニューギニアでは?
ICTを用いて、よい授業を全国の学校に届けようとしています。

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<PNGならではの問題:言語の壁>

各地域でICTを用いた教育を展開するためには、ハード面(ICT環境を整える)だけでなく、子どもたちが学習(に用いる)言語を理解する必要があります。

しかし、PNGには800以上の言語があります。公用語は英語ですが、生活言語はそれぞれの民族の言葉です。わたしがホームステイした村では、小学1年生から学校で英語を学んでいました。

> ポイント
子どもたちは、目的(ICTを用いた質のよい授業を英語で受講すること)を持って英語を学んでいます。

フィールドワークを行った学校では、ICT教材を用いて中学生が角度の学習をしていました。一般家庭ではテレビを所有していないため、ある生徒は「テレビを使って勉強できることが本当に嬉しい!」と目を輝かせて言っていました。ICT活用が学習の動機づけとして機能しているのですね!

(テレビは本当に高価なので、使用時以外は鍵を掛けて厳重管理していました)

首都ポートモレスビーにあるメディアセンターを訪れた際には、JICAの方々のサポートの元、理科の授業の収録準備が行われていました。それぞれの村では実現不可能な理科の実験も、ICTを使えば全国に届けることができます。

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可能性を秘めたICTですが、インターネット回線維持費等に膨大なお金がかかるようです。2017年夏時点では、テレビ等の電子機器が未だ導入されていない学校も少なくないとのことでした。

ICT環境が整っていない学校では、黒板を使って授業をしています。
少し違和感を感じたのは、黒板の使い方。教科ごとに板書スペースを設けて黒板を使用しているため、各授業ごとに板書を消しません。数学の授業時にも、他教科の板書が残っている状態です。板書の文字がとても小さかったけれど、PNGの人は視力が良いのかな?(思い返してみると、村でメガネをしている人を一度も見たことがありません)


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さいごに
教育は将来の人材育成と直結します。600もの島々からなり、言語・民族・文化が多種多様であるパプアニューギニア。各地域における教育の質を上げるためには、公用語の定着とICTを活用したよい教育の普及が重要なキーとなることを学びました。

では、日本におけるICT活用の課題は何でしょうか?
なんとなく便利そうだからICT使うのでなく、どうしてICTを使うのか、使わないのか、これからもじっくり考えていきたいと思います!


PNGでの充実したフィールドワークが実現したのは、JICAのIさんやW大のM教授を始め、様々な方がサポートして下さったからです。本当にありがとうございました。