製品開発の成功を導く!プロジェクトマネジメントの基本と実践テクニック
こんにちは、ひろきです!
4月から新卒2年目の社員をプロ「ダ」クトマネージャーとして支援することになりました。プロ「ダ」クトマネジメントを教える前に、プロ「ジェ」クトマネジメントから入ることで、より体系的に理解できると考えています。そこで、このnoteでは、私自身がこれまでに身につけた知識や経験を整理し、読者の方々にも分かりやすく伝えたいと思います。
「プロジェクトマネジメント」という言葉を使いつつも、本記事ではアジャイル開発についても触れていきます。したがって、製品開発に従事している方々にとっても有用な情報を提供できると考えています。
更新履歴:
[2023-04-01 Sat] 初版
【第1章】学びの最初は、言葉を正しく理解していくこと
学びを深めるためには、言葉の定義や整理が重要だと考えています。そこで、この章では、プロジェクトマネジメントにおいて重要な用語を整理していきます。
アポロ計画ってなんて言うの?「プロジェクト」の定義
アポロ計画は、1961年から1972年にかけてアメリカ航空宇宙局(NASA)によって実施された、人類史上初の有人宇宙飛行計画でした。この計画では、1969年にアポロ11号が月面着陸に成功し、計6回の有人月面着陸と帰還に成功しました。
このように、皆さんがよくご存知の「アポロ計画」は英語でどのように表現されるのでしょうか?また、その表現の理由はわかりますか?この節では、それらを説明することが目標です。
では、まずはプロジェクトという言葉の定義から始めましょう。
「ISO」と「PMBOK」から引用しています。プロジェクトにおいて2つの重要な要素があります。
①独自の目的があること
②期限が定められていること
この2つの要素は、プロジェクトを成功させるために非常に重要です。
① 独自の目的があること
この後すぐに出てくるのですが、ステークホルダーマネジメントにおいて、最も重要な部分は、独自の目的の合意です。皆さんも、ビジネスの現場でプロジェクトを進めている中で、上司から突然計画が変更された経験をされた方もいるかもしれません。
ビジネスの現場では、物事を進める際に目的を明確にすることが重要ですが、その目的は独自のものである必要があります。他社の製品やサービスを模倣して作ることは良くありません。独自の価値を提供していかなければなりません。その中で、チームが独自性を持った目的に向かって進んでいるのか、または市場環境の変化や競合他社の動きにより独自性が失われそうな場合は、目的を再設計しなければなりません。
要するに、この「独自の目的」を常にチームだけでなく、上司を含めたステークホルダーと共有し続けることが、プロジェクトを成功に導くために重要なのです。
② 期限が定められていること
皆さんも、日々、期限を意識しながら仕事をされていることと思います。製品やサービスが顧客に提供された際に初めて意味を持ち、その対価を頂くことで企業が循環できる仕組みです。その中で、いつまでに提供するべきかが重要になってきます。
長期間何も提供しなければ、顧客は離れていき、また、市場の変化により今作っているものが不要になることもあります。さらに、人生は有限であり、活動には期限が必要であるため、期限が当たり前とも言えます。
つまり、今後のマネジメント項目と期限は常にトレードオフの関係にあり、チームの意思決定において、何を選択するかを決めることがプロジェクトマネージャーの役割となるのです。
「独自の目的があること」「期限が定められていること」という2つの要素の重要性が何となく分かったと思いますが、もし「独自の目的があること」だけの1つの要素のものは、何と呼ばれるでしょうか。
それは「プログラム」と呼ばれます。
ここで最初の質問に戻りますが、「アポロ計画を英語ではどう表現するのか?」という問いの答えは、「Apollo program」となります。アポロ計画は、「宇宙飛行士を月面に着陸させ、無事に地球に帰還させること」を目的して、アポロ20号まで計画されていた期限を持たない「プログラム」となります。
一方で、アポロ1号からアポロ17号のそれぞれが「プロジェクト」となります。そのため、1号から17号までのそれぞれが目的(ミッション)を持ち、期限を持ったプロジェクトとして推進されていました。下記は、その一部になります。
アポロ1号:宇宙船を地球低軌道に打ち上げること (結果:打ち上げ前のテスト中の宇宙船の火災で3人の宇宙飛行士が死亡)
アポロ4号、5号、6号:有人ミッション再開のための無人の検証
アポロ7号:有人テストによる月を周回
アポロ11号:月面に着陸
アポロ計画は、1969年にアポロ11号で目的を達成しましたが、その後、NASAは批判されることになりました。結果的に、当時のニクソン大統領により月ミッションは即時中止されました。
この教訓から、プログラムが目的を達成した場合、新しい目的を設定し、再出発する必要があることがわかります。現在、アルテミス計画では、「月から火星にロケットを飛ばすこと」という新たな目的が設定され、計画が進められています。今後の成果にも注目ですね。
まとめ
プロジェクトの定義は、①独自の目的 ②期限 が定められていること
プログラムの定義は、①独自の目的 が定められていること
NASAの例からも分かるように、プロジェクトマネジメントは、多くの失敗をもとに体系化された知識です。マーフィーの法則にもあるように、「失敗する余地があるなら、必ず失敗する」という前提に立って、独自の目的を達成するために、失敗を最小限に抑えながら推進する方法をプロジェクトマネジメントは担保しています。
※ 補足:ISO21500とPMBOK
ISO21500は、プロジェクトマネジメントの国際標準です。国際標準化機構(ISO)によってリリースされている国際規格です。一方で、PMBOKとは、PMI(Project Management Institute)が、策定しているプロジェクトマネジメントのガイドラインです。PMBOKでは、プロジェクトマネジメントの知識体系が整備されているため、初学者にとっては、PMBOKをベースにマネジメント手法を整理しておくと良いかと思います。
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参考書籍
担当になったら知っておきたい「プロジェクトマネジメント」実践講座
参考記事
ISO21500とは?
月面着陸から50年、1号〜17号までアポロミッションを振り返る
アルテミス計画で米国はなぜ再び月へ? アポロ計画から半世紀、背景に「地球の危機」
アポロ計画はなぜ17号で打ち切られてしまったのですか? もっと先の計画はなかったのでしょうか?
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