大阪環状線と山手線の機能の違い
本日は、この二つについて論じる。
二路線とも似ている路線として認識されがちだが、その路線の有する機能は大きく異なる。
簡単にいうと、
大阪環状線の役割
①都会の「ウチ」と「ソト」を隔てる都市の城壁
②既存路線の補完機能
一方、山手線の役割は
①街を結ぶ主要路線
このように分類できる。
以下、東京と大阪の都市の構造について分析しながら詳しく見ていこう。
(1)大阪の都市構造
大阪は
淀屋橋やなんばなど、主要な街が大阪環状線の内側にあり、
環状線の外側と内側で都会度が大きく異なる。
ある意味、環状線は、都市の内側と外側を隔てる、現代版の城壁として機能している。
また、大阪環状線は、郊外に伸びる路線と、都心部を走る地下鉄や私鉄との乗り換えを促す、補完的役割をしているにすぎない。
そのため、大阪の都心部移動で大阪環状線を使う機会は限られる。地下鉄を使う方が圧倒的に多いだろう。
(2)東京の都市構造
東京は丸の内や品川など、主要な街並みは山手線沿いに位置する。
日本橋や銀座など、山手線の外側に位置する街も多い。
山手線の内側で主要な街といえば赤坂、六本木、青山くらい。
そのため、山手線の内側と外側では都会度に大きな差がない。
東京で、移動する際には山手線はよく使う。
逆にいえば、地下鉄は、赤坂や六本木など、山手線からは行きにくい、街に移動するための補完的役割をしている。
まとめ
このように見ると、大阪環状線と山手線の機能の違いがよくわかる。
街歩きをしたり、地図を見たりすることでこのような発見ができるのは面白い。