010:心地よい手
アロマテラピーは、芳香療法。基本は嗅覚から大脳辺縁系に電気的、そして、化学的に伝わる経路が重要ですが、気体であるからこその呼吸による吸入ができ、液体であるからこそできるブレンドと希釈によって皮膚に塗布できます。
皮膚温度を高め、浸透力を高め、さらに皮膚は脳と同じ起源(胚分割時に同じ外胚葉から分化していく事)であると言う『皮脳同根』と言う考えに基づき、マッサージなど、『療法』の方法論が広がりました。
いずれにしても、脳に直接アプローチしているわけです。
ですが、凝っている肩を触れば、その部位自体の血流の滞りは緩和して差し上げたいと、直接触る部位にも心が動くのも人情ってものです。(笑)
足裏だけでなく、全身が、身体の中の遠く離れた別の部位の反射区であると言う考えは、今の科学では、まだまだ謎の多い分野でもあると思いますが、クライアントの皆様は、理屈ではなく、体感していらっしゃると思います。
実は、2022年の7月から・・・。
あ、そもそも、私が属していますIFA(国際アロマセラピスト連盟)は、毎年、会員資格の更新時にCPD(継続的学習ポイント)を申請します。女性の多い職場故に、人生のさまざまな事情によって、継続が困難なこともある為、厳格に行われているわけではありませんが、日進月歩で進化している学問の『アロマテラピー』は、3年現場を離れたら、考え方がガラッと様変わりしていてもおかしくないのが現実です。より安全性を確かなものにする為に、好ましくない結果を産む、あるいは、完全に科学的に間違っている古い情報や技術は、捨てられていきます。
ですから、いまから20年前に学んだ事、10年前に学んだ事、今学ぶ事では、アップデートしなければならない事が少しづつあるわけです。
そんな理由から、できる限り毎年、継続学習の機会を設けています。
私自身は、昨年から継続している『ビオパルファン』としての精油と向き合う研修にプラスして、今年は『妊産婦ケア』のアップデートをしています。
実は、先日、実技の初回講座で、それまでZOOMでお顔を拝見していた皆様とお会いしました。このクラス半分は助産師さんと言うのが魅力の一つでもあり、参加を決めたのですが、最初から手が気持ちいい。と言うのはすごいな。と、思いました。
既にチェーン店で給料をもらっていても、手が残念な人もいるので、パンデミックで自分の体のメンテナンスに出掛けられずにいたので、ガチガチになっているはずの自分の身体で相モデルは、申し訳ないのと、自分も下手な手に当たると辛い。なんて、懸念していたのですが、日頃、人体には触れているからなのでしょうか?分娩と言う修羅場をくぐり抜けているからでしょうか?最初から手ができていまして、手技はこれから練習あるのみなのは、お互い様だと思うのですが、手はもう出来てます。素晴らしい。
エステシャンは、特にフェイシャルは、手先のひんやりしている方を好む欧米人は多いです。しかし、日本人は、フェイシャルもボディも手が暖かい事を好む方が多いです。どうやって手を温めているのか?は、日頃の食事によるケアと、冷やさない努力以外の何ものでもありません。
トリートメントをするその時間だけでなく、それ以外の時間に、道具である『手』を磨きます。
爪を整え、指先のケアをし、常に柔らかい皮膚を保っています。
幸い、私は、ハンドケアのみで保てていますが、中には炊事洗濯にはゴム手袋をするなど、手タレ並みにしている人もいます。
何しろ、この手が商売道具なのですから、当たり前なんですけれども。
末端の冷えは、アロマセラピストとして仕事をするなら、努力で改善します。精油も手伝ってくれますしね。
そして、じんわり暖かな手を持つようになると、不快感がないことに自信が持てて、それによって、密着度が上がるのかもしれないですね。
手のひらの密着は、手が緊張してこわばっていると、曲線である人体に対して密着させることは難儀です。
オイルを緩衝材に手のひらの重さが適度な圧として脳に感知される。ここに心地よさ『快』が認知されるものなのだと思います。
『心地よい手』
アロマテラピーを生業としている同志諸君!心地よい手を目指して頑張りましょうね。
フォロー&いいね、コメントなどで応援してくだれば、気が向いて、仕事と研究の合間に、研究成果を書いていくと思います。
ただ、ヒトミシリーなので、気軽にお返事はできないかもしれません。
あらかじめご了承ください。
ご支援ありがとうございます。いただいたご支援は精油の購入や「アロマケア」の臨床研究費としてありがたく頂戴して、研究成果を発表していけるように頑張ります。今後ともよろしくお願いします。