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バーコードヘアの誕生 散乱する髪 後退する頭皮

シャワーを浴びたあと、ふと床をみると
愕然とする。そこには、頭皮にあった髪
のなれのはてが散乱している。

抜け毛が、多いのでは?
いやいや、仕事などの一時的なストレスによる原因で、けっして
ハゲてきたわけではない!!!

と自分に言い聞かせる。

100歩譲って、額が広くなってきたのは認めよう。

ただし、あくまで一時的な現象に過ぎないとさらに自分に言い聞かせる。

整髪料でのスタイリング。パーマで髪のボリュームアップ。これで、頭髪のやや発育が悪い部分が目立たなくなる。

これならまだイケる。

ハゲていない!!!

と逃避する。

若い頃、バーコードヘアの方を見ると、なぜ
こんな珍妙な髪型にするのかと嘲笑していた。潔く、坊主にすればいいのにと思っていた。

しかし、今ならわかる。

恐怖(ハゲ)は緩慢に進行する

本人にとっては、まだ隠せるものだと思っている。まだ、髪をよせれば、隠せると信じている。

かくして、

バーコードヘアが誕生する。




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