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『介護と作業療法⑤~日常を観察して感じる視点を活かす:楽しみ・レク編~』という話。


私はもともと機能訓練指導員として入社した。
デイサービスでは作業療法士という資格を持っている人は機能訓練指導員という役割を与えられることが多い。

今まで病院や訪問でのリハビリテーションに従事し、おひとりずつ1on1で関わってきた。

しかし、デイサービスでは個々はもちろんのこと、集団に対しての関わりというものが必要になってくる。

なので、最初は戸惑いがあった。

それこそ、全体での体操やレクレーションなど介護職員の方に教わりながら実践していた。
その中で、介護職員の方達は自然と作業療法の視点でそれらを行っていることに気づいた。

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「この方ってね。手の動きのここが悪いんだけど、ここの部分は良くってね」
「この方のこういう動きを促してあげたいから今日はこんなレクをやるの。」
「今日は足を使う機会が少ない人たちが多いから、足を使った体操をいつもより多めに取り入れてやってるの。」
「最近この方は喋る内容や回数が減ってきたから、職員が隣に座って話を振るようにしているの。」
「今日の曜日は自分から体を動かすことが少ないひとだからあそこのテーブルまで動いて何かボール投げたり、ゲーム性のあるやつをやろうと思うの。」


なんじゃこりゃ!!と衝撃だった。

これは相性が良い!!と直感。

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そこから毎日現場が楽しかった。

まさにトライ&エラー。

利用者さんも乗る時は乗るけど、乗らない時は全く乗らない(笑)

認知症の方の誘導なんて、「えっ!?」と思うことがあったけど、私が考えながら関わるより全然スムーズ。

そう、認知症の方じゃなくて。
認知症という病気をお持ちの方。だ。
人が人として関わることを忘れてはいけない。
と思った。

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今は違う役割を自分に課し、現場に出ることは減ってきているが、この日常を観察して感じる視点を活かす。ということは継続していきたいと思う。

そして、何より、
介護の世界での観察の視点や活かし方、
楽しみながら活動に参加できるという視点、
その人がその人らしく生きてる!!という関わりを言語化していければと思う。

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