自称「隗より始めよ」警察オジさんの戯れ言

古代中国春秋・戦国時代が大好きな人間として、「隗より始めよ」という故事成語を現代社会において使う人がいると、ついつい過剰に反応してしまいます。

ちなみに、私がこの「隗より始めよ」に関して触れたnoteは既に3つもあるくらいです。

もはや「隗より始めよ」警察を自認したって良いくらいでしょう。

故事成語にしろ慣用句にしろ、時代が下るにつれて当初の使い方とは違う意味になっていくことはままることですし、それはしょうがないとは思います。

「まず隗より始めよ」についても意味の変遷は避けられないものであり、現代日本では、「まず身近なところから始めるべき」という意味になっています。それはまあ、古代中国戦国時代での元の話に近いのでまだマシなのですが、「自分で進んでやるべき」とか「人を頼らず自腹を切ってでも自分でやれ」という、むしろ当初の意味とは真逆になってしまっている使われ方もたまに見かけます。

そんなのを見ると、自称「隗より始めよ」警察のオッサンとしては敏感に反応してしまいます。

さて、今回の警察発動は、本年12月3日に小池東京都知事が、東京都職員に関しての働き方改革に関する取材に「まず隗より始めよ」という言葉を使っていました。

ここでの使われ方は、やはり「身近なところで始めましょう」という意味合いですので、やはり本当の元々の「事業を成功させたいなら人件費をケチらず、優れた人間を全国から集めなさい」という意味とはズレています。

とはいえ、休みを増やす、あるいは休みやすくするという施策は、間接的には人件費を増やすようなものですので、その点ではある意味当たっています。

まさか狙って使ったとは思えませんが、小池知事はこの「隗より始めよ」は気に入っている言葉なのかも知れません。以前にも幹部職員への訓示に使っていたようです。

生産性を上げるというこのことについて、ぜひ真剣に考え、かつ実践していただきたいと思います。そしてそのことをぜひ職員の皆さんに意識してもらう、その工夫を皆さんでお願いしたい。上司次第ということになろうかと思いますので、ぜひそこはよろしくお願いいたします。都庁から変える、「隗より始めよ」、それから、「トップから変える」、上司から変える、この二つ、ぜひ効率的な、そして、都民にとって都政が身近に感じられると同時に、都政に対しての親しみや共感を覚えるように、ぜひ協力いただきたいと思います。

この5年で都職員の生産性向上が達成できたのか知りませんけれど、週休3日についても実現出来るでしょうか?

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