ライブ配信というIT時代の新インフラにおける冗長性の必要性
多くの人に情報を伝達するのはいわゆるマスメディアの得意技というか、それのために存在しているわけですが、ITが発展した今の時代では従来のマスメディアを使わずとも、多数に伝える手段は存在します。
文字情報であればもちろんホームページ・ブログ・SNSなどがありますが、動画情報でもライブ配信サービスを利用すれば誰でも気軽に配信できます。
そんなライブ配信サービスの代表格としてはYouTubeになるでしょうが、ストリーミングにおいてはYouTubeは2011年開始ですので他社を先行していたわけではありません。
その他にもニコニコ動画、ツイキャス、LINE LIVEなどあります。テレビを見ない、あるいは自宅にテレビがないというヒトが増えている中で、こういったライブ配信自体が人々に情報を伝達する重要なインフラになっているような気がします。
これらのサービスの運営には当然ながらサーバ設備に費用がかかりますが広告や会員からの課金によって賄われることになります。その収支のバランスが取れなくなると潰れてしまうわけですが、古参ともいえるUstreamなんかはモバイル時代に後れを取ってほぼ無くなったような状態になっています。
栄枯盛衰は世の常ですが、どこか一つのプラットフォームに依存して配信していた人や組織の場合、そのサービスが停止したり無くなったり大幅に縮小したりすると、その配信や組織運営、人の場合は生活とかにも悪影響が出るでしょう。
そう考えると、出来るだけ潰れなさそうなサービスに配信者が集中してもいい気がしますが、そこまでYouTubeの一人勝ちにはなってはいません。YouTubeの規約や収入を得るまでのハードルが高いことが理由なのかも知れませんが、それらが緩んでくるとも思えないので、当面は他社の配信サービスは独自性を打ち出せれば生き残っていけるのではないかと思います。
また、一つのサービスは他のサービスのバックアップというか、いざという時の備えにもなっています。
ウェザーニュースなんかは複数のサービスでライブ配信していますので、例えばYouTubeに障害が起きたとしてもLINE LIVEやFRESH LIVEで閲覧できるはずです。
私がよく見るDAZNでも、DAZN自体のサーバ障害で配信できない時にYouTubeLiveを使っていたことがあったはずです。
バックアップ側になれるサービスというのは巨大なインフラを抱えているごく一部のみになるでしょうけれど、こういう手軽、かつほぼ無料でバックアップを準備しておけるというのは配信側にとってだけでなく、閲覧側にとってもありがたいことだと思います。