2021年5月27日J1リーグ第16節ガンバ大阪対徳島ヴォルティスDAZN観戦の感想
各種報道でガンバのチーム状況がズタボロになっているとも出ていますが、それでも試合は容赦なく行われます。新監督の就任はおろか噂レベルもむしろ無くなってしまった状況です。大物監督狙いでじっくり交渉中なのか、誰も火中の栗を拾おうとしないのかは分かりませんが、松波暫定監督の下で敗戦が続くと、むしろ宮本監督解任が早すぎたのではないか、という声も挙がるでしょう。
今日のスタメンにはついにキム・ヨングォンが入りました。後は若い塚元が評価されているようですが、前節では長いドリブルからの惜しいシュートもありましたし、評価は妥当でしょう。控えにはようやく高尾が戻ってきました。後は藤春待ちですね。
さて前半。ついに3バックを選択したわけですが、去年の夏以来でしょうか? 最近は前半の早い内に失点してしまっていますので、日韓の現役・元代表の3バック+GKの守備陣でまずは無失点で終わらせてほしいところです。
チームの戦い方からいってボール保持率は徳島が上回ります。先日のFC東京戦とは逆になりました。
飲水タイムまでは明らかに徳島ペースでしたが、27分、左サイドをヨングォンがドリブル突破して矢島、倉田から小野瀬のクロスをパトリックが丁寧かつ確実に蹴り込んで久し振りの先制点です。非常に良い攻撃でした。というか今シーズンのガンバでは最高の攻撃シーンでした。
その後も37分に宇佐美のドリブルシュートなど、徳島のパスをカットして素早く前に運んで攻める、という点で集中できるようになってきました。
39分にも高い位置でボールを奪って、左サイドの塚元からシュート。この辺では中盤での守備が効いています。
ガンバが1点リードのまま前半終了。3バックで守備が整理された感はありますが、それより何より、ゴールシーンではヨングォンの気迫を感じられました。
さて後半。最初にいきなり小野瀬がかぶってしまい、垣田にCKをゲットされてしまいます。CKからのヘッドは大きく外れたので助かりましたが、試合への入りは重要です。このまま失点ゼロなら勝つのです。
後半開始からは前半の前半のように、徳島がボールを持って攻める時間が長くなっています。最後のところでは自由にはさせていませんが、ボールを奪った後がやはり前半の前半と同じように上手く行きません。
65分に矢島に代えて奥野を投入。どっちかというと守備的な意図を感じる交代です。
その直後にエリア内に侵入されて三浦が宮代を倒してしまいPKを与え、岩尾に決められて同点にされました。
まだ同点ではありますが追い詰められてきた感覚になってしまいます。その後に宇佐美にチャンスが来て左足でのシュートを打つもブロックされました。
飲水タイムを挟んでどうするか、というところですが、メンバーは代えず。右サイドの小野瀬のクロスがクリアされ、ダイレクトで蹴ったボールが高く上がり、パトリックが上福元と競り合ってこぼれ球を宇佐美がダイレクトで綺麗にボレーシュートを決めました。
決めた宇佐美が驚いていましたし、私もパトリックが完全にオフサイドだろと思いましたが、徳島の左サイドで選手がギリギリ残っていたため、VARを経て結局宇佐美のゴールが認められました。
ある意味、アクシデントのような偶発的なオンサイドによるラッキーな得点でしたが、なんであろうとゴールはゴールです。これでゼロックス以来の1試合2得点です。
残り時間をどう終わらすか。78分には小野瀬に代えて高尾、倉田に代えて一美が入ります。
そのまま時間は過ぎ、お互いにチャンスはあれど決まらず。89分にパトリックからレアンドロ・ペレイラに交代です。
アディショナルタイムはVARもあったので5分あります。今のガンバにとって本当に長い5分でした。ひたすらパワープレイを仕掛けられ続ける5分でしたが、ひたすらクリアし続けてなんとかしのいで試合終了。連敗ストップ、そして今シーズン2勝目を死に物狂いで掴み取ったゲームでした。
昌子は一度、軽率なミスからピンチを招きましたが、90分通じて安定した代表らしいプレイを見せました。パトリックも先制点と最前線での守備とハイボールの競り合いと貢献しました。宇佐美も何度も危険なシュートを放ち、ついには勝ち越し点で勝利をもたらしました。
ただ、今日のマン・オブ・ザ・マッチはキム・ヨングォンでしょう。守備面での戦いは当然のことながら、前半の先制点のシーンは攻め上がったヨングォンが持ち上がって起点となったものでした。今日のヨングォンのプレーはサポーターに勇気をくれるものだったと思います。
ホーム初勝利により、今年初のガンバクラップも出来ました。修正点は山ほどあるでしょうけれど、また次を見たくなるゲームだったと思います。
次は5月30日(日)の横浜FC戦です。最下位とはいえ水曜は上位の福岡相手に引き分けました。残留争いの6ポイントマッチとなりますので、絶対に勝たねばならない試合です。
コンディションの問題が無い限りは、全く同じスタメンで良いんじゃないでしょうか? 3バックをもっと早く試していれば、とも思ってしまいますが、過去は考えず目の前の試合を勝っていくしかありません。