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お店のサービスと客の求めるもののギャップはテクノロジーで埋められるはず
コンビニコーヒーを買うときになぜレジを経由しないといけないのでしょうか?
混雑時にコーヒーだけ買いたい、という時に買う気が失せるというか、別にどうしても今、このコンビニコーヒーを買いたい、というほどの気持ちがあるわけでもありません。喉が渇いているのならそこら辺の自販機で買えばいいわけです。コンビニコーヒーを買うときに必ず店員経由でないといけない、という仕組みは少なくともコーヒーのみに関しては単位売上当たりの時間を増やしてしまっていると思います。
いっそのこと普通の自販機のように、コインなり電子マネーなりでレジも店員を介さずに購入することが出来れば、混雑時のレジの行列も減りますから店員の負担が減り、客にとってもコーヒーだけ買うのにレジに並ぶ面倒さも無くなるはずです。
あともう一つ、コンビニのサービスに関しての不満として、たまに行うキャンペーンで、何百円以上購入するとクジを引いて、当たりが出たら商品プレゼント、というやつです。
このキャンペーンの期間中は、クジを引いてもらう客の行為に加えて、当たりが出たら商品をいちいち店員が陳列棚まで行って持ってきてレジに通して客に渡す、というオペレーションが純粋に増えます。当然ながらその分、客一人あたりの会計にかかる時間が増えます。空いているときなら別に問題ないですが、例えばオフィス街の昼12時台のコンビニで遭遇すると大変なことになります。とても顧客満足度を増加させる施策とは思えません。
もちろん、コーヒーにしろクジにしろ、コンビニ本部にしてみたら今の仕組みにいみがあるのでしょう。コーヒーを買うついでにパンなりタバコなりお菓子なり、一緒に買ってもらうのが目的でしょうし、クジについても規定の金額を超えるために余分に何かを買っちゃうことを期待しているでしょうし、不良在庫をプレゼントの名目でさばいているのであれば、顧客満足度が少々低下しても割が合うのでしょう。
しかし、先日のコンビニ営業時間問題など、現場での労働力確保が難しくなっている昨今では、店員のオペレーション負担を減らす方が全体的に見て店にとっても得をすると思うのですが、そこまでではないのでしょうか。
チェーン店の牛丼屋でも似たような気持ちを抱くことがあります。
昔から一貫して食券自販機を導入していないチェーンもあれば、食券自販機を導入しているチェーンもあります。
某牛丼チェーンは数年前に「ワンオペ」で見事にブラック企業の仲間入りをしてしまいましたが、さっさと食券制にして自販機で購入してもらうようにしていれば、もう少し店員の負担も減ったはずです。
食券にしないのは店員が客とのやり取りを行うことで、交流を深める、また追加の注文を取りやすくするため、という理屈があるのは分かりますが、労働力不足と人件費高騰によりサービスの質が低下するくらいなら、食券制度を導入した方がサービスの質を維持しやすいと思いますが、どうなんでしょうね。
コンビニも牛丼チェーンも、一昔前に比べると店員の負担は大きくなっています。コンビニは、陳列棚にある商品を売るだけではなく、収納代行を行ったり、コピー機の設置があり、チケットの販売・印刷も行い、おでんや揚げ物も店頭に並べています。牛丼屋も牛丼以外のメニューが年々増えています。売上の元になる商品・サービスを増やすことで増えるオペレーションに対して、テクノロジーによるサポートが少ないと現場の労働環境がブラック化してしまいます。
マクドナルド、330億円買収で新技術導入へーここ20年で最大規模
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-03-26/POYJ1Y6JIJUO01
そうかと思えば、このようにマクドナルドはテクノロジーで店員負担の減少と顧客満足度の向上を目指すような手に打って出るようです。記事はアメリカのマクドナルドについてですが、昔に比べると今は日米のマクドナルドの関係性はそれほど離れていないので、同様の技術を日本のマクドナルドでも導入するかも知れません。
技術・テクノロジーは困難を減らすことが目的であるはずです。早く移動するために鉄道、自動車、飛行機が生まれました。現実に困難が存在して、それをテクノロジーで解決できる見込があるのであれば、そのテクノロジーは利用すべきです。テクノロジーを利用しないことで得られるメリットは本当にデメリットを上回っているのか、感傷や思い込みを外して検討すべきでしょう。