稼ぐを模索して10年
稼ぐとはなんだろう?
ワンマン社長の下で働いていた新卒時代、いくら頑張っても自分のためにならないと感じていた。同じ会社だけれども工場勤務になった時、周囲の人たちに助けられながら仕事に励むことが出来た。話ができる上司と仕事をした時に初めて仕事を楽しいと感じることが出来た。
けれど、その会社を辞めなくてはいけなくなった事で、自分自身で稼ぐということを模索し始めた。その頃は、転職したら年収アップ、何百万円などと言うことを非常に気にしていた。そして、それがなんと難しいことなのだろうと後々気付かされるわけだが…。
企業、営業、マーケティング、財務、色々な本を読んだ。色々な有料無料問わず色々なセミナーにも足を運んだ。音源教材なども買った。起業や営業を目的としたグループを作り勉強会を開催したこともあった。起業したての会社に入り、営業、財務、経営に携わったこともあった。
色々な経験を通して分かったことは、自分は稼ぐことが本当に苦手なんだということだった。世の中には、稼ぐのが上手な人がいる。最初に入った会社のワンマン社長も会社を上場させ年間100億の企業を作り出した。いま仕事をしている会社の社長も数十億の売り上げの会社を作り出している。物の見方、運、行動力、勉強、集中力、努力、環境、時代、色々要素はあるのだと思うけれど、稼げる人は稼ぐ。
はたして、僕は自分の稼ぎもままならない。
模索を始めて10年経った。最近やっと生活できるレベルで稼ぐことが出来ている。色々な経緯があって現況があるのだけれど、一つ大切だったのはお金の流れに乗っかっていること。けれど、この見極めは難しい。稼いでいても、お金の流れを止めてしまう人はいるし、例えば払わないとか。稼げていなくても、お金があるように見せる人も多い。お金が流れているっていうのは、入ってくるし、ちゃんと出しているということ。僕はと言うと、流れに乗っかっていると言うのは烏滸(おこ)がましく、寄り添っているという風だ。いつ何時この流れが途切れてしまうのか、常にヒヤヒヤしている。
けれど、色々模索しながらも稼げないと言うことが分かって実はホッとした自分がいる。お金は必要なモノなんだけれど、それほど執着がないことにも気がついた。おかげで大分平穏な心持ちで最近を過ごしている。でも、多分それは模索してる最中の七転八倒な経験に満足したからなのだろうと思う。