お金を稼ぐのは大変だから

 2019年の3月末、手元のお金がなくなる事態が訪れた。予定していた売り上げが、最終ユーザー都合の業務停止(既に自分の仕事は検収済み)で入らなくなったこと。収入のタイミングの問題。仕事には、単発、数週間、数ヶ月と期間が異なるものがあって、そこからの収入が結果的に全部繋がっていれば問題はない。が、途切れるときがある。もちろん、それを起こさない様にする工夫はする。これまでも、運良く完全にショートすることはなかった。けれど、起こるときは起こる。

 仕事をするにはお金がかかる。家賃、交通費、交際費、そしてもちろん生活費。中国で仕事をしている助かるのは、この固定費のベースが日本より安価なこと。特に交通費と家賃はだいぶ安い。それでも不足するときは不足する。ひとつの売り上げが入らなくなった事と、収入と収入の途切れから、3月末から数週間の現金ショートする事が分かった訳だ。

 結局のことろ、仕事仲間にお金を借りることで何とか、その資金難を乗り越えることが出来た。その仕事仲間とは、2月に新しい仕事を始めていて、その売掛が4月末に現金に出来る予定だったのが功をそうした形だった。

 そして、その仕事仲間は、こちらの窮状を察してか別の仕事も持って来てくれた。5月には仕事をスタートして、その翌月に収入になった。5月以降は仕事も収入も順調に進み昨年中には完済する事が出来た。

 お金が絡んでいると、お金が絡んでくる。ただ、それは信頼の上に乗っかっているお金なんだと思う。逆に信頼をお金の扱いをすると損をすることも繋がるのではないかと思う。

*一度、ある会社と3ヶ月の営業・マーケティング顧問の仕事をさせて頂いた。しかし支払いの段階になって、色々とゴネねられ1ヶ月分しか支払われなかった。その1ヶ月後、その会社の新しい仕事になりそうな問い合わせが有ったが、その一見があったので別の会社に振った。*

 だいぶ前になるけれど、ある中国人経営者から、お金に関してはきっちりしなさいとアドバイスを受けたことがあったが、正にそうなのだと思う。お金というのは、利害がはっきりしているものだから、そこをいい加減にしたりすると回り回って自分が損をすることになる。

 僕はいつもケチケチしているので、本当に気をつけないとと自戒しているのだけれど、どうしてもケチケチしてしまう。

 借金はすべきではないし、進んでするものでもないと思うけど、避けられない時はある。何人かの友人から、色々な借金の話を聞くことがある。彼らには、既存ビジネスの悪化だったり、粗悪品を掴まされたり、会社の倒産だったり、色々理由はあるけれど結果として借金が残ってしまった。ただ、彼らはきっちりと返済した。完済する事で、信頼が生まれ、新しい仕事に繋がったと言っていた。その時は、そんなものかと聞いていたけれど、今は残念ながらに分かってしまった。

お金を稼ぐのは本当に大変だ。だからこそ、そのお金にはシッカリしないといけないのだ。誰もが、その大変さを知っている訳だから。

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