【ポイントまとめ】自社に合った人を採用するには? 〜ミスマッチを防ぐために考える人材要件定義と面接評価項目〜 丨ハーモスラボ イベントレポ#9
こんにちは、” 採用力爆アゲ ” をテーマに活動するコミュニティ、「ハーモスラボ」運営チームです😁
11/26に実施したイベント「自社に合った人を採用するには? 〜ミスマッチを防ぐために考える人材要件定義と面接評価項目〜」に関して、ポイントをギュッと絞ってまとめたレポートをお届けします♪(興味を持っていただけたらぜひ次回のイベントにご参加ください^^)
感覚的な見極めを脱する、評価基準設定のために必要な2つのステップ丨株式会社ビズリーチ
株式会社ビズリーチのプレゼンターは人材採用部部長の今村慎太郎さん。
株式会社ビズリーチが実践する、感覚的な見極めを脱する評価基準の設定。今回記事で紹介するStepはこちらの2点です。
必要な人材の要件を定義し、その人材を採用するための評価基準をつくるまでをビズリーチではどのようなフローで考えているかをお話いただきました。
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Step❶ 評価項目の整備/統一
「人材要件」とは、「スキル要件(求人票でいう、必須/歓迎条件)」「人物要件(バリューフィット)」の2種類に分かれる。
「スキル要件」に関しては、候補者の能力についてであり職能や部門で内容が異なるもの。一方で「人物要件」は素養・素質などの条件であり、全社的な評価項目がベースとなるものである。
今回は「人物要件」にフォーカスする。
「人物要件」において、評価項目のベースとなるのは、「企業理念」や「コンピテンシー」など。
ただ、「企業理念」や「コンピテンシー」は抽象度が高いものが多く、そのままの状態では評価項目にはならない。具体化するために、「企業理念」や「コンピテンシー」に紐づくハイパフォーマーの共通要素を社内でヒアリングして洗い出し、評価項目へと落とし込んでいく。(「誠実さ」「協働力」など抽象的なものに一旦落とし込む。)
Step❷ 評価の基準の具体化/認識合わせ
Step❶で導き出した「誠実さ」「協働力」などの評価項目に対して、面接官ごとに基準が異なることがないように目線合わせの基準が必要。(「誠実さ」と言っても人によって「誠実」の基準が異なるので、揃える必要がある。)
それぞれの評価項目に対し、どのレベルの行動を求めるかを検討する。(一般的に「コンピテンシーレベル」と言われているもの)
▼「コンピテンシーレベル」についてはこちらも参考に!
各評価項目に対し必要なコンピテンシーレベルを設定し、評価基準を設定します。
(例えば、評価項目である「誠実さ」に求める行動レベルを、レベル3の「能動行動」に設定。レベル3において求められる行動レベルは「明確な意図や判断に基づく行動・明確な理由のもと選択した行動」。これを「誠実さ」という項目に当てはめ、自社でいうとこのような基準になる、というものを言語化しておく。)
面接官は面接で「評価基準」に対して裏付ける事実となるエピソードを聞くことで、「評価基準」と候補者本人から語られる「事実」を照らし合わせ、求められる行動レベルをクリアしているかどうかを評価することができる。
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離職率を13%下げた、 自社に合う人材の見極め方 〜採用には現場を巻き込め!〜丨バルテス株式会社
バルテス株式会社からは人事戦略部で採用責任者をされている角谷 幸子さんがプレゼンター。
バルテスさんはソフトウェアのテストや品質コンサルティングなどをされており、そのため採用の8〜9割の採用がエンジニアの採用だそうです。
バルテスさんではもともと早期離職などの課題があったことや、質の高い人材を大量に採用する必要があったことなどの背景があり、要件定義や選考時の見極めの見直しに着手されました。
施策のPDCAを回し続けた結果このような変化が!(離職率21.5%→8.4%への大幅改善!)
具体的に行ったことでこの記事でご紹介するのはこちらの3点です。
----------------------------------------------------①事業部を巻き込んで土台づくり
要件定義を設定することや、評価の目線を合わせるためには事業部側の協力が必要不可欠。まずは事業部側に協力してもらいやすいカルチャーをつくることが土台となる。
「採用は事業部の重要ミッションの一つである」というスタンスに変容してもらうためのアクションをいくつか実施。
まずは事業部の協力者を見つけて一緒に採用活動を進めていくことが近道。事業部との協力による採用の成功例を生み出し続け、それを地道にシェアしていくことで、協力を得づらかった部署も巻き込んでいけるように。
協力者を得る一方で、事業部の会議に参加して能動的に事業部側の状況も把握する。採用の数値や状況共有もその会議の場を通じて行ったり、エージェントとの打ち合わせにも事業部側に出席してもらうなどで、事業部側の”協働者意識”を喚起。
②人材定義の方法
事業部へのヒアリング → 言語化 → 事業部との目線合わせ → 事業部と連携するための仕組み構築 と、事業部側を巻き込みながら一緒に要件を作成していく。
要件定義では「どんな人材がほしいか?」ではなく事業部が「どんな状況で、どんなことがやりたいのか?」のヒアリングから入り、一緒に人材要件を定義していくのがポイント。
▼上記の❶〜❹の各ステップにおいて具体的にどんなことをやったのか?はこちらも参考に!
③評価項目の設定
評価項目のベースになるのは「ハイパフォーマー/ローパフォーマーのデータや特徴」。これらを元に、スキルフィット・バリューフィット両面で定量的な評価軸を設定する。
スキルフィットの評価項目設定の際には、適性検査のデータを分析し、ハイパフォーマー/ローパフォーマーの傾向を出して評価軸に反映。
バリューフィットに関しては、ハイパフォーマーの評価ポイント、過去にフィットしなかった方のマイナスポイントを抽出するなどで項目を作る。
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おわりに(編集後記)
実は今回のこのイベント、登壇者の方を見つけることが本当に大変でした。
機密性が高く外部に発信することがなかなか難しいテーマということもあると思いますが、体系的に実践できている企業はまだそんなに多くない分野なのだと思います。
今回このイベントを企画してくださった、ハーモスラボ運営チームの株式会社スマートバリューの西川さん、ありがとうございました!
今回の事例共有をきっかけに、なにかしらのヒントを掴み実践してみることで、いっしょに "採用力を爆アゲ” していきましょう!
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