世界中のデータをつなげ、ダイレクトに必要な情報にアクセスできる世界の実現をめざす企業【Baseconnect株式会社】
最終更新日：2024/4/1
当noteでは、各企業のビジネスモデルを分析しています。
また、取締役会のスキルマトリクスを分析し、コーポレートガバナンスコードに沿った経営の実践度を確認しています。
セレクションアンドバリエーションでは、さらなる事業価値増大に向け、特に中堅規模の上場企業におけるスキルマトリクスのあるべき姿を提言し、現経営層のさらなる活躍、そして次世代経営層育成に向けたボードサクセッションの仕組みの導入を支援しています。
資金調達額の推移
企業概要
設立日 ：2017年1月17日
資本金 ：13億1912万円（累計増資額）
本社拠点：京都本社〒604-8861 京都府京都市中京区壬生神明町1−5
事業概要
世界中のデータを繋げることをスローガンとして掲げており、法人営業を支援するクラウド型企業情報データベース「Musubu」を運用している。
業績推移
2021年に、Musubuの累計導入企業数が6万社を突破するなど、年々売上を伸ばしている。
https://company.baseconnect.in/recruit/
ビジネスモデルの図解
事業における強み
フリーミアムモデルを用いたサービスを提供しているため、多くのユーザーを獲得できている。
※フリーミアムモデル：基本的なサービスは無料で提供し、高度なサービスに関しては有料となること
市場規模
【市場規模の推定】
国内のプライベートクラウド市場（2022年市場規模 8,747億円）
：2兆5,658億円（2024年予測）
国内の「会社での調べもの」人件費市場 (2019年市場規模 38兆5,000億円）
：ビジネスパーソンの調べもの（情報検索） 1日平均1.6時間
【市場全体のトレンド】
国内プライベートクラウド市場は、ITの効率化を目的とした「仮想デスクトップの導入」や「従来型ITからの移行」が同市場の成長を牽引している一方で、企業の関心はITの効率化からデジタルトランスフォーメーション(DX)へと拡大している。
今後の国内プライベートクラウド市場は、ITの効率化だけではなく、産業特化型ソリューションによる付加価値化や、企業のDXを支える基盤として高い成長を継続すると予測される。
【ベンチマークとなる企業】
株式会社ユーザベース
株主会社日本経済新聞社
東京商工リサーチ
帝国データバンク
マネタイズに関して
【事業全体の収益性に関して】
・事業内容 BtoB
法人営業の新規開拓を効率化するためのウェブサービスを提供。
【キャッシュポイントの額と頻度】
プランは、月額15000円から最大300,000円まで幅広い。
月額課金 + 従量課金という形式で、月間情報取得可能上限数、一件あたりの価格、メンバー数がプランによって価格が変動する仕組みである。
フリーミアム形式であるため、無料プランでも月間50件の情報取得ができる。
【固定費】
人件費など
【変動費】
広告費など
経営層
代表取締役：國重 侑輝
1990年 生まれ
高校生時代 国際NGOの立ち上げを行うなど国内外の貧困問題に関わる。
立命館大学国際関係学部在学中
ITベンチャー企業3社でWebデザイナー、Webマーケティングコンサルタントとして勤務
同社退職後 フリーランスのWebデザイナーとしてWeb関連のプロジェクトを中心に活躍
2012年 インターネットスタートアップの株式会社Campusを設立、10以上の事業を立ち上げ、月間ユーザー数400万人を達成
2017年 Baseconnect株式会社設立、リリースした企業情報データベースの利用社数はリリースから2年で3万社超え
取締役：野中 崇史
投資ファンド運営会社の新規事業としてホテルチェーンの立ち上げ、エリアマネージャー、マーケティング責任者として運営に従事
ライザップグループ入社、買収先であるアパレル企業のターンアラウンドにリーダーとして従事、経営のV字回復実現
2018年 Baseconnect株式会社入社
社外取締役：山川 隆義
1965年 生まれ
京都大学大学院精密工学修了
1991年 横河ヒューレットパッカード株式会社(現・日本ヒューレッド・パッカード株式会社)入社
1995年 ボストン コンサルティンググループ入社
1999年 同社 プロジェクトマネジャー就任
2000年 ドリームインキュベータの創業に参画
ベンチャー投資や大企業のコンサルティングなど数多くのプロジェクトに従事、多数のベンチャーのIPOに貢献、新たなビジネスモデルの発掘
2005年 同社 取締役副社長就任
2006年 同社 代表取締役社長就任
2021年 Baseconnect株式会社 社外取締役就任
常勤監査役：尾堂 隆久
1961年 生まれ
1984年 京セラ株式会社入社、15年間人事総務部門で活躍、その後、広報・渉外・秘書を5年間経験、同社創業者である稲森和夫氏の東京秘書を3年半経験
2005年 株式会社ウィルコム沖縄 監査役就任
2010年 京セラ株式会社 総務部副部長就任
2013年 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 執行役員総務本部長就任
2013年 TAトライアンフアドラーAG 監査役就任
2014年 京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社 監査役就任
2019年 経営労務NEXT 代表・社会保険労務士就任（現任）
スキルマトリクス
⇒経営層の経歴として、ソーシャルビジネス起業経験、戦略コンサルでのビジネス創生、経営V字回復など、短距離走のビジネスで成功体験を積んだメンバーが揃っている。また、出身業界が多種多様であることから、攻めの突破力×多様性が経営の特徴であると感じた。
※スキルマトリクス図とは取締役の素養・経験及び取締役会におけるバランスを一覧表にまとめたものである。各社で開示されているガバナンス内容を元に僭越ながら推測させていただいた。要求水準・選定定義に関しては企業により差が生じるため、ここではCGCで求められている水準・選定定義を基に設定した。
MISSON・VISION・VALUE
MISSION
世界中のデータを繋げる
▼世界中のデータを繋げ合わせ、構造化して整理し、
世界のデータの中心である「Knowledge Base」を創造します。
VISION
世界中のデータを繋げることで、ダイレクトに必要な情報にアクセスできる世界を作る
▼Baseconnectは書籍、検索に続く、第3の「知る」インターフェースを創造します。知る体験を根本から変え、これからの当たり前を発明します。
VALUE
7つの文化と価値観を大切にしている
① 仕組化：すべての仕事を仕組みにする。
② 改善：絶えず改善を行い現状維持を容認しない。
③ 挑戦：迷ったら挑戦する方を選ぶ。
④ 学習：何事からも誰からも学ぶ姿勢を持ち、変化を大胆に続ける。
⑤ 共有：何事もあえて共有し、徹底して情報をオープンにする。
⑥ 長期的：長期的に最も価値がある道を選ぶ。
⑦ 自律協調：目的を大切にして働き、全員がルールの元で自律的に働く。
人事制度設計
【基本情報】
・従業員数：40名 （他 アルバイト 142名）
・役員人数：4名
・平均年齢：35.0歳
・勤務時間：12:00～17:00
フレックスタイム制あり
・休日：完全週休2日制、祝日、年末年始休暇、5日間のリフレッシュ休暇
【採用】
・新卒採用：無（アルバイト、インターンの募集のみ）
・中途採用：有
・媒体 ：自社HP、Green、Wantedly
・採用職種：マネージャー、エンジニア、企画など
【評価制度】
・360度評価
社内相場アンケートにて、バリューフィット、目的に対する貢献、社内希少価値の3項目を測定
・報酬に結びつく評価
360度評価で測る項目に、社外希少価値を加えた合計4項目で実施
【報酬】
・報酬水準：平均年収 571万円
報酬原資を基に360度評価によって分配
・各種手当：交通費など
・給与改定：半年ごと（1月と7月）
【教育】
・階層別教育
社内勉強会（開発/エンジニアチームなどで定期開催）
・その他教育
独自のオンライン教育システム、情報共有イベント
【その他、福利厚生など】
・書籍購入制度
・ハイスペックPC (MacBookPro32GB)支給
・ドリンク飲み放題
【退社】
・退職関連情報
創業から4年間で、離職率は5%
インターン生による考察
Baseconnect株式会社は、フリーミアムモデルによって多くのユーザーを獲得している一方で、収益性を高めるためには、ユーザーに無料プランから有料プランへと移行してもらう必要があるといえる。
そのためには、有料で使える機能の拡充だけでなく、「長期的に利用することで料金がディスカウントされる」「限定コンテンツを得ることができる」などのアプローチを取ることも有効だと考えられる。
Baseconnect株式会社は、自社HP内に採用候補者向けのスライドを添付し、最新の会社情報を周知しているため、求職者に対してオープンな姿勢が魅力的に感じた。
※この記事は弊社長期インターン生が分析、編集しました。
※スキルマトリックスの基準が違えばご連絡ください。
調査担当：SAY
さいごに
スタートアップ・ベンチャー企業に必要な人材マネジメントについてはこちら↓
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【免責事項】
本調査は弊社長期インターン生により作成されています。また、本調査は、現在弊社が入手し得る資料及び情報に基づいて作成したものですが、弊社は、その資料及び情報に関する信憑性、正確さを独自に確認しておりません。本資料において一定の仮定を用いた試算を行っている場合、その試算結果は仮定に基づいた概算であるため、別途詳細な検討が必要です。