人材マネジメント研究所

東京大学大学院経済学研究科→人材業界。 女性の働き方に関心があります。 専門は人的資源管理で、著名な教授に師事していました。勉強&発信頑張ります!

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最近の記事

世代間格差に希望はあるか

Z世代。ネットでぐぐれば、「長期的な不況が続く中成長したZ世代は保守的で安定志向。キャリアに安定的な考えを持つ」とか「同じ会社に長く勤めて出世を目指す意識が低い」とかなんだかんだいろいろ言われていますね。 氷河期世代。「働けることへの感謝が強く、仕事に対してストイックに取り組む人が多い傾向」とか言われています。ほんとに? どの世代も人間いろいろなのだから、いっしょくたに議論することは全くできないのでは?と思うのですが、そんなことで本日のテーマは「世代間格差」です。 ここ

    • 労働市場クイズ(外部労働市場編)

      ご無沙汰しております。書くネタがあまりにもなく、更新がストップしていました。日々日々思いつくことはあるのですが、書きたいことが多くついついおっくうになってしまったので、どうにか続けられるように頑張ります。 さて本日は、「労働市場クイズ」(外部労働市場編)です。 働く人々が織りなす経済・労働市場について、知っていそうで知っていなそうな問を集めてみました。 知識のストックになれば幸いです。 Q1 日本の就業者人口は何万人? ①約6,200万人 ②約6,700万人 ③約7,20

      • 日本型雇用における人材育成と恋愛はとてもよく似ている

        こんにちは。人材マネジメント研究所です。 今回は、「人材育成」がテーマです。 正直人材育成については詳しくないのですが、売り文句としては「企業を取り巻く環境が著しく複雑になっているなか、事業課題解決に向けて、従来のやり方にとらわれず広く環境変化に対応できる人材を育む必要がある」、 もしくは、「優秀な人材を引き付けるためには、OJTに任せっきりにしないちゃんとした育成体制・研修が求められており、自律的なキャリア形成支援が人材確保につながる」といったところでしょうか。 日本

        • キャリア形成ってなんだよ

          こんにちは。人材マネジメント研究所です。 本当は、「キャリア形成への支援を通して日本の労働生産性を向上させる」といったnoteにしようと思いましたが、そもそもキャリアって何かについて話しておきたいことがあるなと思って、先にそういった話をします。 「キャリア形成」といった言葉を、何気なく修士論文で使っていた。 日本型雇用慣行(メンバーシップ型)における無限定正社員で年齢が上がるにつれて職責・賃金が上がっていくことを是としていた。 そこから離れた既婚女性は、社会が離れないよ

          女性活躍は誰がために

          今日は、特段のデータがあるわけでもなく、エッセイチックなものです。 昨今、企業経営において多様性(DEI)のテーマを耳にしない日はありません。 そこで議論されるのが、「なぜ女性が注目されるのか?」ということです。 他にも障がい者や外国人、いろいろな多様性という概念があるなか、なぜ女性なのか。そして男性への逆差別なのではないか。 今回は、この議論、特に「逆差別」について、私見を述べていきます。女性が望んでいないからやるべきではない、実力のない女性を登用すべきではないという

          女性活躍は誰がために

          仕事と健康の両立 長時間労働の視点からみる健康

          こんにちは。人マネ研です。 本日は、「仕事と健康の両立」と題し、就業上の健康課題について深掘りしていきたいと思います。 東大生はじめ、周りの総合職無限定正社員の皆さまをみると、よくもまあ長時間労働かつ高負荷労働をこなしている人が多いです。 世のなかには働かずに生きている人もいれば、17時台の電車に乗っている人もいますが、彼らには想像つかないくらい仕事にオールインしている人が多いです。 長時間労働の実態は一部以下のnoteで軽く見ましたが、今一度見てみましょう。 年平均労

          仕事と健康の両立 長時間労働の視点からみる健康

          国民所得・労働生産性の国際比較を通して日本経済の現状を俯瞰する

          こんにちは。人材マネジメント研究所です。 本日は、「データブック国際労働比較2024」(JILPT, 2024)から、労働生産性に関する項目について国際比較をしていきます。 こういった記事のように、日本企業の労働生産性についての国際比較は、近年注目されている賃上げ・人手不足というテーマにおいて重要視されています。 人手がいない中、従来のGDP・豊かさを保つためには、労働生産性の向上が不可欠であり、日本の労働生産性は海外と比較しても劣るものであるから、海外の事例や取り組みを

          国民所得・労働生産性の国際比較を通して日本経済の現状を俯瞰する

          上場企業の人事施策まとめてみた #0004 日本電信電話(NTT)

          こんにちは。本日は、日本電信電話(NTT)の人事施策についてまとめました。2023年9月の統合報告書と各種サイトをみてまとめました。 (あまりにも長くなりすぎて6,000字になってしまったので、女性活躍推進企業DBをまとめるのはまた今度の機会にします!) 統合報告書は十分まとまっており、数値の開示があるという点や、具体の取り組みがある点でわかりやすいものでした。さらに、多様な働き方についてはかなり進んでおり、非常に良好な多様な人材を生かすための取り組みが進んでいると感じま

          上場企業の人事施策まとめてみた #0004 日本電信電話(NTT)

          長時間労働を改善するためにできること

          本日は、昨日の記事で実態を明らかにした日本における労働時間管理について、実際の打ち手を考えていきましょう。 さっそくですが、2024年問題から。まず考えられるのは、IoTの活用です。 AIの活用による輸送の効率化や、社内に残る経理作業やデータの取りまとめを電子化することや、DXによる業務効率化を通して、労働時間を削減しても労働生産性を維持する取り組みはもはや不可欠です。 経営側が遵法意識をもって、積極的に改善をしていく。 このような取り組みが、労働時間管理の周りには求め

          長時間労働を改善するためにできること

          日本の雇用者はアメリカの雇用者より働かない(日本における労働時間管理)

          こんばんは。本日のテーマは、「労働時間管理」です。 まずは、ちょっとびっくりなデータから。 日本は長時間労働の国として知られてきましたが、実はこの20年急速に年間労働時間は下がっています。 これは、雇用者あたりの年間労働時間なので、非正規雇用者・フルタイムワーカーでない者を入れるとまた変わってきます。 アルバイト・パートという形で、女性・シニアの労働参加率が上がっているから下がっているようにみえるというのがからくりですね。 実際、長時間労働者の割合はアメリカよりも高く、先

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          上場企業の人事施策まとめてみた#0003 電通グループ

          こんにちは。今回は電通グループです。 統合報告書・女性の活躍推進企業データベースをもとに人事施策をまとめてみました。 今回は、電通グループ統合レポート2022も参考にしています。 主要な方針として、「個の可能性を最大限に引き出す」という考え方が中心に据えられています。具体的な取り組みとしては、新たなスキルを備えた人財の獲得、従業員のウェルビーイングの推進、多様な個人の成長を支援するための環境整備などが挙げられます。 結構日本語が多めで、数値等はさほどでてこないのですが、日

          上場企業の人事施策まとめてみた#0003 電通グループ

          上場企業の人事施策まとめてみた#0002 楽天グループ

          こんにちは。だいぶ間が空いてしまいましたが、今回は楽天グループです。統合報告書・女性の活躍推進企業データベースをもとに人事施策をまとめてみました。 社員の採用、育成、定着を柱として、人材マネジメントを捉えており、加えてダイバーシティ・インクルージョン、健康についてふれています。 一方で、女性の活躍推進企業データベースにおける情報開示は非常に少なかったと言わざるを得ません。詳細は後述しますが、管理職割合・賃金差異・育休取得率のみ掲載されており、具体的な数字での開示項目の充実

          上場企業の人事施策まとめてみた#0002 楽天グループ

          人事なら知っておきたい!今さら聞けない賃金制度

          1. はじめに こんばんは。 Twitter(X)の140字では、伝えたいことが伝えきれず困っている今日この頃です。 本日のテーマは、「賃金制度」です。 賃金、それはあまりにも大きなインセンティブ。給与・年収はどこでもああでもない、こうでもないと言われています。 正規雇用であれば、賃上げ。2010年代は「ベースダウン」さえ議論されていましたが、いまや賃上げの嵐ですね。 非正規雇用であれば103万円の壁など、多くのトピックスがあります。 今回は、そんな給与制度についてわか

          人事なら知っておきたい!今さら聞けない賃金制度

          上場企業の人事施策まとめてみた#0001 日本郵政

          こんにちは。 人材マネジメント研究所の取り組みとして、統合報告書+有報+女性活躍推進企業データベース+行動計画を読み込み、まとめてみたというなんともハードな企画をスタートしました。 全上場企業を読み込むくらいの気概でいきます。 前職はアナリストだったこともあり、よくIR資料は読んでいたのですが、正直人事施策の部分はほとんど流し読みでした。 読者の皆様と一緒に詳しくなっていければと思いますので、これからよろしくお願いいたします。 ①日本郵政の概要日本郵政グループは、日本郵便、

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          人が足りなさすぎる!人手不足の今を俯瞰する

          こんばんは。人材マネジメント研究所です。 このアカウントでは、東京大学大学院で人事労務管理について研究してきて、今もなお人材業界で働いている中の人が、人事・人材マネジメントについて広く議論し、人事の方に役立てるようなnoteを目指していきます。 今月は、人手不足とその打ち手の一つ、人材採用についてです。 経営者・事業担当者・人事それぞれに共通する最初の悩み事と言ったら、人手不足でしょう。だれもかれもねこもしゃくしも、ひとがいない。 ①人手不足の現状ねこもしゃくしも働く人

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          人材マネジメント研究所のご紹介

          こんにちは。はじめまして。 人材マネジメント研究所です。 昨今、企業で勤める人々や、企業における組織の問題が大きくクローズアップされるようになっています。人材マネジメント(Human resource management)は、もはやおおきな経営課題の一つであり、企業運営のうえで無視しては通れません。 当研究所では、人や組織が活躍できるようにどのような取り組みが重要なのか、調査データや事例をもとに考察していきます。 中の人は、東京大学大学院経済学研究科で人事労務管理を専攻

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