OZVISION体験入社<後編>
2週間の体験入社が終了しました。
②にして、最終回(笑)、後編です。
OZVISIONの皆さん、ありがとうございました。
可能な限り、社内の定例ミーティングに参加したり、
社員の方の時間をもらってインタビューしたり、
事業推進メンバーへのアンケートを取ったりしました。
事業推進部というのは、総務、法務、広報、システム、経理、人事系ほかの皆さんですね。
普通の会社だと、コーポレート系とか管理系と称される部署ですが、OZVISIONでは、「事業推進」という部署名になっているようです。
「管理」するのではなく、事業を推進するという積極的な姿勢が部署名に表れています。
通称「事推」、音が「自炊」でもあり、自分でやるという自律的なOZVISIONという会社に似合っていますね。
そもそも管理されたい人はいないので、業務管理みたいな部署名はやめたほうがいいですよね。
さて、2週間OZVISIONという会社に触れてみて気付いたことを、いくつかまとめておきたいと思います。
TEALで取り上げられた会社だけども、TEALではない。
「TEAL組織」に取り上げられた日本で唯一の会社で、HR業界では知られるOZVISIONですが、
実態としてはTEALではありません。TEALに向かっている過程です。
そもそも、TEAL組織は目指すべきものではなく、
会社の目的と状況をあれやこれや工夫していくことでたどり着く組織状態だと僕は理解しています。
TEALになることが目的の会社は、手段と目的を履き違えています。
目的を達成するために、社員の関係性やメンタリティーを考えていく中で、
結果的にTEALな状態になっていくのでしょう。
OZVISIONの目的、ポリシーは、
理念在り方:人の幸せに貢献し、自己実現する集団である
使命ミッション:Be a big fan
行動基準クレド:Best Work/Best Team/Best Self
となっています。
これを、実現するための、組織形態、あり方を日々模索しているのが、OZVISIONなのです。
その結果、TEALに近づいているのでしょう。
社員一人ひとりが、「人の幸せに貢献し、自己実現」していくためには、
TEALという組織状態が相応しいということでもあります。
なので、「人の幸せに貢献し、自己実現する」ということが、
OZVISIONで働く上での根底にあります。
この辺りは、最後に解説しますね。
実験する事業推進
冒頭でも紹介したように、OZVISIONのHR系の部署は、管理ではなく事業推進です。
事業を推進していくために、さまざまな施策や制度を展開していくことが役割になります。
そのため、事業推進内でも全社展開を見据えた様々な取り組みを実験しています。
「やってみる」ということに寛大というか、歓迎な組織なのです。
まさに、「組織は、目的ではなく、手段である」という賢者の言葉通り、
OZVISION事業推進という組織を、手段として使い倒しているということです。
もちろん、OZVISION自体も、会社組織という手段なので、社員の皆さんの手で、「人の幸せに貢献し、自己実現する」ために、使い倒されています。
OZVISIONという手段を、どう使えば理念、使命に近づくことができるのか、日々実験をしているというのが、僕のOZVISIONの印象でした。
僕が体験入社するというこの試み自体も、外からの視点で、自分達の働き方、自分達の組織がどう見えるのかを知りたいというところから始まっています。
まさに、実験なのです。
人事や総務といった部署は、どちらかというと守りの業務になっている会社も多いのではないでしょうか。
会社の基盤として、「ちゃんとやる!」「真面目」みたいなことが大事になっている。
もちろん、それは大前提として重要なのですが、会社組織をより良くしていくためには、新たな行動、チャレンジが必要です。
人事、総務、システムなどのいわゆるコーポレート系の部署こそ、
「安定」と「実験」を両立させ、どんどんチャレンジを促す部署でなくてはならないのです。
OZVISIONは、それを実行しているのです。
OZVISIONの強みの一つは、働く環境
OZVISIONが、「人の幸せに貢献し、自己実現する」ための組織として
重要視していると感じたのが、働く環境です。
環境が作り出すものは、社員同士の関係性とも言えます。
働き方、会社と社員との良い関係とは何なのか?
どのような状態なのかを、事業推進メンバーは日々考えています。
そのためのプロジェクトもあって、OZVISIONらしい働き方を模索し、実験しています。
社員がそれぞれの状況にあわせて、最大のパフォーマンスを発揮する環境とはどんな状態なのか?
社員を十把一絡げに管理することではなく、OZVISIONらしく、それを実現していくための方法、手段を考え、実験し、社内へ展開していく。
楽しい仕事ですね。
そのひとつが、働く時間は、自分で決めるということ。
もちろん、組織としても動くので、必要なミーティングには参加する。
適宜、情報もオープンに共有されていく。
でも、就業時間、コアタイムはありません。
社員一人ひとりの裁量に任されています。
※就業時間の記録はしています。
だから、残業という概念が希薄です。
一人ひとりが、メリハリをつけて、自己管理して働くことが必要になるのです。
これは、多くの会社に先駆けた実験ですね。
となると、みんなバラバラで何をやっているか、わからないのでは?という懸念もあるでしょう。
その分、OZVISIONにはミーティングの機会が多いようです。
僕自身がすべてのミーティングに参加しているわけではないのでわかりませんが、皆さん次から次へと忙しそうです。
ミーティングの機会としては、
まず、毎朝、事業推進メンバーは、ZOOM上で集合します。
5分から10分の短い時間ですが、お互いの予定や懸案事項を共有します。
これだけでも、チームとしての一体感は違ってくると感じます。
仕事へのスイッチも入るでしょう。
こういった定例会は、マネジャーがやろうと言えば、いつでもできるはずだし、やっていれば、習慣にもなってくる。継続することが重要です。
リモートワークが常態化しつつありますが、しっかり毎朝の定例ミーティングを続けている組織はどのくらいあるのでしょう?
こういうコツコツが大事ですよ。
これは、やっぱりマネジャーの存在が大きく影響しているのでしょう。マネジメントで、組織の状態は変えることができるのです。
この毎朝の定例ミーティングのやり方、あり方も、メンバーの意見によって
日々進化しているようです。
それ以外にも、ONLINEでの情報交換、ミーティングは盛んに行われています。
特徴的なのは、どのミーティングも、簡潔であること。
別途、雑談タイム的なものも設けているようですが、ミーティング自体は必要なことを共有し、ディスカッションして決めていくだけなので、数十分で終わったりします。
僕自身は、ミーティングというとなぜかデフォルトで1時間は設定しまう習慣になっていましたが、必要な合意形成ができればいいので、実は10分でも15分でも、時間は短くていいのです。
資料も、事前に、というか、常時クラウドで共有しているので、ミーティングでわざわざ時間を取って説明する必要もありません。
不明点、懸念点を確認し、合意し、進めていくことがミーティングの目的なのですから、とても合理的で生産性が高いですね。働きやすい環境です。
ただ、自分自身の働き方が分かっている人たちは、働きやすいかも知れませんが、新入社員などの若い人たち、まだ自分自身の働き方が見えていない人は戸惑うかも知れません。
OZVISIONの働き方は、一定の成熟が求めらる大人の環境なので、まだそこに達していないメンバーに対しては、それなりのサポートが必要です。
トレーナーやメンター、マネジャーの1ON1、人事からのサポートなどのしくみが必要ですね。
OZVISIONの最大の強み
それは、理念、ミッション、クレドへのコミットです。
「人の幸せに貢献し、自己実現する集団」
「Be a big fan」
「Best Work/Best Team/Best Self」
社員一人ひとりが、しっかりとコミットしていることが大前提の組織なのです。
アンケートでも、理念へのコミットは皆さんしっかりとされていました。
自分の会社の理念やミッションを知っている、覚えている人の方が少ないのではないでしょうか?
採用時から、しっかりと説明し、コミットできる人しか採用していないということもあるでしょう。
事業推進の多くの仕事が、この理念、ミッションの実現のために進められています。
とはいえ、経営層が日頃から口やかましく、社内に喧伝しているということでもありません。
あちこちにスローガンのように掲示されているということでもありません。
社員一人ひとりが、しっかりと認識しているのです。
定期的な全社員ミーティングで、理念、ミッション、クレドに関して確認、共有はしているようですが、それでも、このコミット度合いは高いと感じました。
社員の皆さんが、心から共感できる内容になっているからこそなのでしょう。
施策の立案や実施の際に、迷ったときに、理念に立ち返るうような習慣が身についているのでしょう。
これこそが、OZVISION最大の強みだと感じました。
これからのOZVISION
OZVISIONという会社の良いところを紹介してきましたが、
もちろん課題がないということではありません。
アンケート結果からも課題が見えてきましたし、
他にもさまざまな課題を抱えているようです。
※ホントにいろいろ解決したいこと、実現したいことがあるようです。
しかし、理念、ミッション、クレド実現に向けて、
OZVISIONの実験が続けられていきます。
新たな働き方、新たな会社組織のカタチを提示してくれるでしょう。
これから、どんな会社、どんな組織になるか、引き続き注目していきたいと思います。