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いちばん、好きな季節

夏が、好き。
そう思うようになったのは、いつからだろう。

5歳の夏。家族で海水浴に行って、夜は毎年民泊で顔を合わせるみんなと花火をした。帰り道はいつもミニストップのハロハロ。1年に1回、夏にだけ会うって素敵じゃない?

10歳の夏。毎年、地元のお祭りに学校の友達と行って。夜、見回りに来る学校の先生たちから逃げるのに必死だった。夏休みの宿題の絵と読書感想文、自由研究は最後の1週間で追い込むタイプ。

15歳の夏。炎天下の中、真っ黒に日焼けしながら部活をする日々。帰り道、みんなと食べるアイスが最高に美味しかった。あまりの涼しさに、部活そっちのけでプールの補習で何時間もはしゃいだのは内緒。

20歳の夏。イベント開催。ひと夏を捧げるくらい、みんな必死だった。そして、引退。わけわからないくらい泣いた。余韻が残る中、渡独。みんなが空港に来てくれたとき本当に驚いた。今でも空港に行くとふと、思い出すよ。

振り返ってみると、夏の思い出はなぜか鮮明。いつだって、どの季節にも思い出はあるはずなのに。

夏休みがあるからかもしれない。
日が長くて、お出かけしやすいからかもしれない。

そう考えてみたけれど、明確な答えは出ないまま。

もしかしたら、私はきっと夏の空気が好きなのかもしれない。

あるいは、夏を感じる引き出しが多いのかもしれない。

セミの鳴き声、むわっとまとわりつくような湿気、真夏の太陽が照りつける暑さ、突然の雷雨、クーラーの中で食べるアイス、風鈴の音、キラキラと輝く海、屋台が賑わうお祭り、パチパチと静かに燃える線香花火、満点の星空…

全部、ひっくるめて。

いつの日か、日本が冬の季節にも夏を求めて南国や南半球に行ってみたりしたけれど、

やっぱり1番しっくりくるのは、日本の夏。

「残暑」なんて言葉が使われ始めると、夏の終わりを感じて寂しく思う。

もう少ししたら、聞こえてくる虫たちの鳴き声で季節の変わり目を感じるのだろう。

今年の夏は、未来の私からどう映るだろうか。次の季節が来るまで、今を、夏を、もっと形に残したいな。

明日はカメラを持ってお散歩に出かけよう。

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