千代田線
虎ノ門で面接を受けて、霞ヶ関から千代田線に乗る。
上手くいかなくて落ち込んだ帰りには、明治神宮前で降りて、お気に入りのカフェでドリンクを飲んだ。
ああ、きょうも何もできなかった、って思いながら、また電車に乗り、代々木上原で降りる。
帰る場所があるというのは、ありがたいことだった。
相変わらずうまく生きれない自分に嫌気がさして、声に感情がないと正しくも苦しい指摘をされる。
それでもやっぱりわたしは、千代田線沿いで生活することが好きだった。
わたしはあの街で何を得たのか。
それは今でもわからないけど、去年の夏、初めて赤坂に行ったあの日から、こうなることは決まっていたのかもしれない。
それももう過去のことだけど。
千代田線に乗るたび、きっと思い出す。
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