Apex競技シーンでのファーストダウン・人数差について
検証内容
Apex Legends競技シーンにおけるファーストダウンや人数差によるファイト勝敗への影響の推定・考察を試みました。とてもややこしい感じになってますがご了承ください。
Apexひいてはバトロワゲームでの先行研究のようなものはなく、全く新しい試みですので手法等不十分なところもあるかもしれません。
ALGS Year2のAPAC-North地域大会と二度の世界大会、全289試合のキルログデータから
・全戦闘のうち、撃破された部隊の3デスとも同じチームによるもので、
・デスにつながらなかったダウンのあったチーム、デュオでの出場チームによるもの以外
という条件に当てはまる部隊のファイトを分析対象とする。
20チームが同時に戦うバトルロイヤルにおいて第3チームからの影響のない3vs3という構図にできるだけ限定するために、そしてこちらのデータではダウンからの蘇生は集計ができないのでこのような条件を設定した。
結果
ファーストダウンをとったチームをaとし、その相手チームをbとする。チームaを基準にダウン状況ごとにファイト勝敗を集計し、人数状況別にまとめたものが下の表。
経過は左からファイト中に各チームがどういう順番に相手をダウンしたかを表す。例えばabの場合はa(の選手)がb(の選手)をダウン→bがaをダウンし2vs2の状況になりその状況を経た場合最終的にaが54.9%でファイトに勝利したということを示す。
戦闘開始前の3vs3の時点では当然勝率は五分。先制ダウンを獲ったチームは86.8%の確率でファイトに勝利し、3vs1という状況になれば勝率は99%を超える。2vs1や1vs1という人数状況ではそこに至るまでの経過によって勝率の違いが表れている。
一番右の+-はひとつ前のダウン状況からの勝率の増減。
例えばファーストダウンは勝率を50%から86.8%にするため36.8%のファイト勝率の上昇が見込まれ、ダウン状況がabからabbになった場合、つまりダウンを獲得する側からすると、先にダウンを取られた2vs2の状況からのノックダウンはファイトの勝率を39%引き上げるプレイであるといえる。
上の表は先制ダウンを取ったチームa視点での各人数状況ごとの勝率。同じ人数同士のファイトでも先にダウンを取ったチームに多少のアドバンテージがあることがわかる。
おまけ
今回対象になったデータより
チームファイト数あたり先制ダウン獲得率(プロリーグAPAC-Northのみ・Splitごと)