いろいろなスポーツやEsportsタイトルでよく目にする世界ランキング。SP1プレイオフが来月に迫っているALGSにも全リージョンのチームを一つの指標で比較する世界ランキングがあったら面白いだろうなと思ったので少し考えてみました。
算出方法
今回は他タイトルの競技シーンを参考に世界ランキングを組み立ててみようと思います。
1つ目の例はCSGO競技シーンのデータサイト最大手のHLTVが発表しているCSGO世界ランキングです。
HLTVランキングは以下のようにして算出されています。
バトルロイヤルゲームでも世界ランキングのようなものがないか探したところ、EsportsGenというサイトがPUBGMobileの世界ランキングを発表していました。
こちらを簡単にまとめると、
・ポイントは大会後に配分され、選手単位ではなくチームに残る。
・大会の最終順位でポイントが決められる。
・ランキングに載るには最低2大会での出場が必要。
・ポイントは出場した全大会の平均が使用される。
・過去6か月の大会が対象。
加えて、2ヶ月以内に行われた大会を1、6ヶ月前以前を0として、2ヶ月ごとに減衰され、大会のレベルを5つに分けて調整をするという大まかにはHLTVと同じ評価の方法をしています。
これらの手法を踏まえて今回はALGS世界ランキングを以下のように算出してみようと思います。
・マッチ、リージョンのレベル差、経過期間による減衰を補正
・対象となる大会は2022年の間(ALGS Year2 Split1 プレイオフ以降)に行われたプロリーグ、LAN大会
・LAN大会は最終順位や決勝成績ではなく、全ラウンドの成績を使用
・チーム単位にポイントを配分
マッチレベルの設定
Year3プロリーグレギュラーシーズンを基準として、それに比べてどれだけポイントを獲得しにくいかを出場チームの獲得ポイントの差から大会、マッチのレベルを算出したものをそれぞれのマッチに適用します。Year2プロリーグについても、出場チームが10チーム多い分のレベル差を補正します。
リージョンレベルの設定
リージョンの間のレベル差にはLAN大会を1としてYEAR2SP2プレイオフ出場チームのプロリーグとプレイオフの成績の差からリージョンのレベルを算出します。
この補正値はリージョンごとの大会にのみ適用されます。
ポイント減衰
今回はシンプルにマッチの終了月に応じてポイントを減衰します。
10月1日から12月31日までを1として、9月以前は0.36、6月以前は0.24、3月以前は0.12という比率でポイントを補正します。
ポイント算出
以上の補正値を用いて各マッチのポイントが以下のように計算されます。
ランキングポイント
= 試合獲得ポイント * マッチ補正値 * リージョン補正値 * 減衰補正値
ポイント集計
ランキングポイントはチームごとに集計され、チームメンバーの内、2人以上が一致すれば同じチームとみなされます。
LAN大会では、決勝まで進んだチームの内、Winners通過チームがLosers通過チームよりもプレイする試合数が少なくなるため、LAN大会のマッチ数は最大3ラウンド分としてこれを超える場合には、3マッチ換算したポイントを使用します。
また、リージョン大会のマッチポイントルールの試合数でも上に同じくは最大8試合とします。
結果
以上の方法で今回はプレイオフ出場の40チーム+各リージョン残りの上位5チームのポイントを算出しました。ポイントのスケールは6試合当たりの獲得ポイントを目安に調整しています。
直近のプロリーグの成績を重めに設定しましたが、それでもそれ以前の世界大会で実績を残したOpTicは全体8位となり、APACN内でもobly, KaronPeのαD時代の実績を持つfun123が2位に入りました。
今回は試案として算出しましたが、各補正値の信頼性や算出方法も不十分ですので、またプレイオフが終わったタイミングや何かいい方法が思いついたときにアップデートしていこうと思います。