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想変得像溝鼠一様美麗(ドブネズミみたいに美しくなりなたい)


ここしばらく韓国映画&ドラマを観ておりましたら、もともと好きだったぺ・ドゥナという女優がいっそう好きになってしまいまして、気持ちが止まりません。ヤバイです。

おばちゃんたちの韓流ブームなど頭からバカにしていたのに、恥ずかしながら遅まきながら僕にも周回遅れのブームが。

どうしよう。サイン会とか試写会とかで挨拶があったら、漁船をハイジャックして韓国まで行きそうなくらいヒートしているのである。

そもそも彼女は韓国版「リング」の貞子役をやっていたり、日本映画でブルーハーツを曲をタイトルにした「リンダリンダリンダ」にも出ている。

中でも、ポンジュノ監督の「吠える犬は噛まない」で、仕事をクビになった彼女がウサ晴らしに狭い雑貨屋でわけのわからない踊りを踊るシーンは最高だった。下手だけど妙にグルーヴ感のあるダンスに僕は弱い。

リンダリンダリンダにおいて、ペ・ドゥナは、韓国人留学生役で女子高生バンドのヴォーカルを勤めるのだが、学祭シーンの二曲目「終らない歌」で問題の歌詞をちゃんと「キ○ガイ」と思い切り歌い切っているガッツもいい。

歌や踊りのシーンが見所になる役者っていいな~

それもジャニーズとかアクターズスタジオとかそういう養成所的なスキルではなくて、内面からあふれ出るパワーで画面を制圧してしまう役者は素晴らしい。

『リンダリンダリンダ』で十代を演じたぺ・ドゥナは是枝監督の『空気人形』やポン・ジュノ『グエムル』、ウォシャウキー兄弟『クラウド・アトラス』などに出演してキャリアを重ねた。

僕より二歳年下のなのでほぼ同世代といっていい彼女が画面の中で歳を経てゆくのを観てるのはなんだか感慨深い。近作『秘密の森』での彼女は相変わらず可愛いけれど年相応におばちゃんで、ヘルニアやミドルエイジクライシスになりかねない不安定な佇まいを晒している。

でね、もうそれなりにおばちゃんなんだけどさ、それでも昔のように出し抜けに激しく踊り出しそうな、歌い出しそうな、そんな予感をどこかに漂わせてるんだ。いくら削られても丸くなり切れない反骨心や悪戯心が残ってる人って男女問わずセクシーだよね。

自分もそうありたいと思ってるけど、どうかな。ずいぶんと「おまえはイタい」と笑われることが怖くなったような気がする。古い樹皮から新芽が萌え出すように老いの中にも躍動する活力を見出したいものです。

リロード下さった弾丸は明日へ向かって撃ちます。ぱすぱすっ