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一応書いておく

今日はナースの仕事だったので渋谷へ行った。
医療従事者だけど、私の仕事先は最先端の病院ではない。
小さなクリニックだ。
街には 私が予想していたよりも人がいた。
それでも随分少ないのだけど、
もっといないかと思っていたが、いるところにはいる。
それで、ちょっと危機感のなさをまた感じた。

極端な言い方をすれば、
ナースはしばしば人だと思われない。
風邪なんて引くと思われていないので
容赦なく咳を顔面から受けることもあった。
それでもわたしは
病院勤めをしてから病気になりにくくなったけれど
それは、たまに聞かれる
「なんか病気にならない特別な薬」を飲んでいるわけではなく
一般の人よりもかなり細かいレベルで
感染予防や体調管理をしているからだと思う。

でも、ナースだって仕事でない日は普通の服を着る。

それで、イメージしてほしい。
仮に、病院から帰る人の髪の毛などにウイルスが付いていて
それを知らずにぶつかったり触れて、
あなたが受け取ってしまう、という場面を。
そんなことはない、と言い切れますか?

クリニックも、大病院も、うがいと手洗いは退社の時に必ずやる。
でも、それ以外は、正直なところ完全とは言えない。
シャワーの設備があればその利用もいいが、
クリニックにはまずない。
マスクをしてうがいをしてもマスクから出ていた部分に
何かが付いているかもしれない。
要するに、完全に消す、というのはかなり難しい。

今の感染拡大の対策のひとつに「人との距離をとって」といっている。
大手スーパーは最近、レジ待ちの場所に足のマークをつけてくれた。
レジにはマスクのない人から飛沫を受けないようにカバーもできた。
それでも、売り場に気になる商品があれば人同士の接触に躊躇をしない。
レジ待ちで感染るというわけではない。
場所を問わず、人との距離を取る必要がある。

もう、だれかがルールを分かりやすく示すのを待ってそれに従う時間の余裕はない。大人ならば、それくらいはそれぞれで理解して実行できるはず。
それを見た子供たちは、もし 未来に同じことがあった時に迅速に対応できるだろう。今回のことは「怖くて憂鬱なことがあった」だけで終わらせることではないと思っている。
だからまずは、今は優先順位の高い方から対策実行されなければならない。
実行するのは、生きるその人自身である。

もう一度書いておく。 もし、仮に。
病院の仕事が終わった私服のナースが帰り道でスーパーで買い物をしている。かなり念入りに手洗いをしうがいもしたがたまたま一部にウイルスが付いていた。その数が仮に5とする。その彼女がお惣菜を選んでいるとき、ちょうどタイムセールになってその場所に人が押し寄せた。そしてウイルスは3人の手に運ばれていった。レジ待ちでは数人が待っていた。混んでいるわけではなかったが、いつもの習慣で前に並ぶ人のすぐ後ろに立ってしまう。彼女の後ろにも接近され、残りのウイルスが他の人の手へ。

そんなイメージで、感染は広がっていく。今回のウイルスだけではない。
そして、上の例はあくまで説明しやすく書いただけで、現実的にこうなるかといえばそんなすっきりとはならないと思う。専門的な細かいところは大目に見てもらいたい。

とにかく今は集団行動はよろしくない、というのが
一人でも多くの人に伝わってほしい。
集団行動はウイルスに協力をするようなもの。
経済の保証とか、いろいろとあると思うけど
きっと順番にどの仕事にも影響が出てくる。
(ちなみに私はナース月3回のみ。他の仕事はざっくりなくなりました)
今は命を優先に。医療現場を優先に。
でないと、あなたがもし盲腸で転げ回るほど痛くても入院も治療もされずに放置されることになるのだ。
それでも、感染予防の逆を行く行動をやめない?

外出自粛は、街に出るなということではない。
人が集まるなということ。
ちょっと気持ちが緩んで第2波が来そうで不安だ。



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