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ジェンダーリビールのはなし | 在米妊娠生活

わたしが妊娠に最初に気がついたのは、夫がアメリカに出発する当日の朝でした。

アメリカ駐在の間に子どもが産めたらいいなーとは期待していて、ちょうど夫の出発日がもしかしたらもう判定が出るかもという時期だったので、とりあえずやってみようという感じで検査薬を使ってみたところ見事に陽性。

とはいえ、病院で検査したわけでもなく、初期のころはいつ何があってもおかしくない。夫には「まだ喜ばないでね」と前置きしたうえで妊娠の可能性があることを伝えました。(喜ばないでという言葉選びは良くないかもしれませんが、語彙力がなくこのようにしか伝えられませんでした。)

そこからまあいろいろとありましたが妊娠は継続でき、すでにアメリカへ飛び立った夫にちょこちょこと検診の結果を連絡しつつエコー画像の写真を送りつつ過ごしていたのですが、わたしの渡米までまだ1か月以上というある時、子の性別がわかりました。

夫婦ともに性別に関する希望や予想などは全くなかったのですが、性別を聞いた時は、妊娠しているわたしでもエコーを見ているとき以外は本当にお腹にいるのかしらというぐらい小さく儚げなこの生命の未来を想像し、不思議な気持ちになりました。

当時まだ妊娠初期の時期でこんなに早くわかるのかという驚きと早く夫と気持ちを分かち合いたいワクワクの一方、妊娠の判明を直接一緒に喜ばせてあげられなかった申し訳なさもあり、わたしがアメリカに行ってから直接伝えたいなーとの思いでしばらくの間夫には性別を秘密にすることに。


せっかくなら何か思い出に残るようなかたちで伝えたいなといろいろと考え、妊娠により検索魔となった成果として得た知識「ジェンダーリビール」をやってみよう!と思い立ちました。アメリカ発祥の文化だそうなので、わたしたちの状況にもぴったりだし。

ということで夫には1か月ほど我慢してもらい、わたしの渡米後にジェンダーリビールケーキで性別を伝えようと決めます。


時を経て、いろいろと問題(渡米直前に飛行機に乗るのを許可できないといわれたり)も発生しましたが何とかアメリカへ到着。


さっそくどうやってケーキを用意しようか考えたのですが、一からケーキを作るのは現実的ではなく、近所のお店情報なども当然ない上、ひとりで気軽に外出できる環境も整っておらず。
ひとりで行くことができる範囲にあるスーパー2店舗をぐるぐる歩き回りながら必死に考えました。

たどり着いたのは「既製品のカップケーキを分解してくり抜き、別のケーキから回収したフルーツで性別(中身)と周りのデコレーションを作る。」

新しいフルーツを用意しなかった理由は、1種類のフルーツをどれも大容量で売っているので、ジェンダーリビール用に2種類のフルーツをわざわざ購入するのは高すぎたから。ケチりました。

そうしてできたのがこちら。

ドームケーキのようなもの
元の姿

よく公開しようと思ったなというほど不格好ですが、慣れない海外の土地に妊婦ひとり、しかも引越荷物は未到着という状態ではこれが限界でした。

本場アメリカでは盛大なパーティーをして親族や友人に披露するのでしょうが、わたしたちは夫婦でこじんまりと。夕食の後にのんびりお披露目しました。

中にフルーツが入ってて、この赤いのだったら女の子、黒いのだったら男の子だよ。思いっきり真ん中で切っちゃって。と。

夫が綺麗にぱかんっと切ってくれたので、なかなかいい感じに中のフルーツが現れたのではないかと思うのですが、果たして夫の反応は。

「これは⚫︎の子ってこと?なるほどね。これってどこの文化なの?」

いやなんか思ってたんと違う。笑
もっとこう、わー👏👏っていうのないのか。
アメリカの文化だよ。

しかし、わたしは知っています。
後で「この時のビデオ見せて☺️」と言ってくることを。


ジェンダーリビールをしたのはもう1ヶ月以上前のことなのですが、これについて書こうと思ったのはこのケーキを見て。


SNSでよく見るのは、わたしが用意したのと同じようにフルーツを中に入れてカットしてお披露目するものだと思いますが、これシンプルだけどめちゃくちゃ可愛くないですか?🤍

こんなの自分では用意できないんですが、これを見たらジェンダーリビールの時のことを思い出したので書いてみました。

日本でお手軽にジェンダーリビールケーキを用意する方法はたくさんあると思いますが(コンビニスイーツを使ったものや某ドーナツ屋さんのドーナツを使ったものなど)、アメリカ到着直後の不便な中こんなふうにしたよ、というご参考になれば嬉しいです☺️

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