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【本要約】センスは知識からはじまる/水野学
『センスは知識からはじまる』は、グッドデザインカンパニー代表の水野学が著した、センスの本質と磨き方に関する書籍です。
センスの定義
水野は、センスを「数値化できない事象の良し悪しを判断し、最適化すること」と定義しています。
例えば、「日本で一番売れている服」は数値で判断できますが、「自分に似合う服」は数値化できません。ファッションセンスの良さとは、自分の個性に合わせて服装の良し悪しを最適化する能力のことです。
普通を知ることの重要性
センスを磨くためには、まず「普通」を知ることが重要です。
普通とは良いと悪いの中間地点であり、普通がわかるということは良し悪しの判断基準がわかるということです。多角的、多面的に物事を測ったうえで「普通」を見つけ出すことが、事象の良し悪しの判断に欠かせません。
センスと知識の関係
水野は、センスは知識の集積であると主張しています。例えば、「あいうえお」しか知らない人と、「あ~ん」まですべて知っている人では、後者の方がセンスのある文章を書けるでしょう。見たことがあるもの、知っているものを増やすことが重要です。
イノベーションと知識
イノベーションとは知識と知識の掛け合わせから生まれます。
人は新しいものに接した際、過去のものや過去の知識に照らし合わせて考えます。新しすぎるものは受け入れられない可能性が高く、「ありそうでなかった」くらいがちょうど良いのです。過去の知識に基づいて未来を予測することこそがセンスなのです。
思い込みの危険性
センスの最大の敵は思い込みです。思い込みと主観による情報をいくら集めてもセンスは良くなりません。思い込みによって事実を歪めて認識してしまうと、世の中の感覚をつかむことはできません。客観的な情報を集めることが重要です。
センスの磨き方
センスを磨くには、まず当たり前のものの知識を集めることから始めるべきです。みんなが驚くものは、過去の延長線上にあった「ありそうでなかったもの」です。当たり前のものを知ることから「驚き」は生まれます。
筆者が伝えたいこと:
水野学は本書を通じて、センスは生まれつきの才能ではなく、知識の蓄積と実践によって誰でも磨くことができるスキルであることを伝えようとしています。
著者は、読者に対して、センスを磨くために積極的に知識を蓄え、客観的な視点を持つことの重要性を強調しています。
最終的に、本書はセンスを神秘的なものではなく、具体的に習得可能なスキルとして捉え直すことを提案しています。水野は、読者一人一人がこの考え方を理解し、日々の生活や仕事の中でセンスを磨いていくことで、より創造的で豊かな人生を送ることができると信じているのです。
参考文献:
[1] https://note.com/kurotakiano/n/n6f2a52b14fa0
[2] https://pando.life/article/71562
[3] https://www.cocomichi.club/entry/2022/09/24
[4] https://shoty417.com/sense-begins-with-knowledge/
[5] https://atsukuteyurui.com/sense_is_knowledge
[6] https://www.flierinc.com/summary/3487
[7] https://bizto.jp/article/【要約】センスは知識からはじまる/
[8] https://www.youtube.com/watch?v=U10BX9NhNkI