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真の!? マリオメーカー問題(前編)

タイトルを変えましたが ↓ からの続きです。

なんかもう6年以上も前になるらしくてショックなんですが、2015年に1作目のスーパーマリオメーカーが発売されました。当時はまだ元気だったニコニコ動画ではマリオメーカーの動画(配信)が大流行し、ランキングを埋め尽くしました。

その時、「マリオメーカーばかり」になったことにケチが付けられたのが俗に言う『マリオメーカー問題』です。

当時は「主体性などないこの国で何を言っているのじゃ」くらいにしか思わなかったのですが、その後『スーパーマリオメーカー2』も発売され、ニコニコ動画からYouTubeに舞台を移して大量の動画が公開されるのを観ていて、残念に思うところがありました。

それは"作者に陽が当たらない"ことです。

配信者は配信を通じて誰かがマリオメーカーで作ったコースをプレイしますが、マリオメーカーの仕様としてスタート時にコース名や作者名が表示される以外に、作者が紹介されることはほぼありません。

ある作者が作ったコースを楽しめたら「同じ作者が作った別のコース」に期待したいところですが、あまりそういう発想にはならないようです。

あくまでスーパーマリオは宮本茂さんはじめ任天堂が作ったゲームですが、もしコースを楽しくプレイできたなら、コースの作者には充分な才能があり、ある意味「宮本さんとチームで仕事をしてもおかしくない」とも言えます。でもそういう注目のされ方は、ほとんどされません。

※レベルデザインとは、大雑把に言うとストーリーやゲームシステムではなく、ステージなどを設計すること。

もっとも、配信で"扱われるコース"は、高難度のものが主流です。「クリア率が低いコースを選んでプレイし、クリアしてみせる」というのは実力派のゲーム配信者によくあるアプローチですからね。

そういう高難度のコースは必然的に理不尽さによって難度を担保した「簡単にクリアできるわけがないもの」になりがちで、時にそれは「クソゲー」と呼ばれます。

そう考えると、配信で扱われるコースの作者はリスペクトするのを忘れられているわけではなく、実は「リスペクトする価値がないクソ野郎」と思われているのかもしれません。

シューティングゲームが高難度化の連続でユーザーを脱落させていったことは前回触れましたが、こういうかたちで「難しいのをクリアできる俺様スゲー」が幅を利かせるのは(仕方ないとはいえ)ちょっと残念だなと思うわけです。

高難度でなくてもおもしろいコースが注目され、理不尽ではないコースを作れる作者に陽が当たるように、なにかできないものでしょうか。

(つづく)










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