見出し画像

ドット絵メイキング『ブロンドはバカじゃない』

コニチワ、誰得ドット絵芸人さんですよ~。最近の悩みは、この冒頭の挨拶がいわゆる「おじさん構文」的になりかけていることです。うう。気を引き締めていきたいと思います。

さて今回は『#140字小説 が難しい(前編)』で練習用に短縮したアメリカンジョーク『ブロンドはバカじゃない』のブロンドさんです。

人間を描くのすら苦手だというのに、女性キャラとは……と苦悩しながらの作業。とはいえ当時ぜんぜん時間がなかったこともあり、無心を心掛けて10分もかけずに描ききりました。おかげでツッコミどころが満載です。

1. 下書きでバランスを決める

画像1

人物画(というほどのものじゃないけど)の場合は「どこまで描くか」が悩みどころのひとつ。ただ、今回は正方形で描くことはなんとなく決めちゃっていたので必然的に頭部のみになりました。

問題は下端です。この構図の場合、下は襟までを描いて節目としたいところなのですが、キャラ的にかしこまった感じにしたくないので襟なしとしました。単刀直入に言えば「少し露出高めのアホっぽい女のイメージ」にしたいということになりますが、偏見・差別に基づくジョークが元ネタなのでこうしてステレオタイプを言葉にするとキツイですね。反省文はまた別に書きます。

さて。結果的に下端を直線でバッサリ切ることになったため、"生首感"も絵的な中途感もあり、ここはかなりいただけないです。アホっぽさの出る襟の研究が必要ですが、「アホっぽさの出る襟を研究してみた」と言って既存の女性の服のデザインや着こなしについて言及したらめちゃくちゃ怒られるでしょうから、極めて難易度が高い……。いわゆる「アホ毛」のように、誰も傷つけない「アホ襟」は発明されていないんでしょうか。ご存じの方はぜひ教えてください!

2. 色分け

画像2

白人金髪、瞳はブルー。ド真ん中のステレオタイプなので悩みません。

3. 顔を整形

画像3

整形って言うと誤解されそうですが、いやいやそうじゃなくて。

ここでは、顎のラインを途中で消しました。イラストの場合だと線が細いので顎のラインを耳までつないでしまうことも少なくないのですが、このサイズのドット絵では相対的に線が太く、強すぎるのが気になります。

顔周辺の凹凸の関係は、暗色を加えることで表現します。顎がスッキリしたほか、首を長く見せられて良い感じです。

あと金色には緑がよく映えるので、結局瞳は緑系に変えました。カラコン?

4. 髪を整えて完成

画像4

明色部分には、ハイライトとして、いわゆる「天使の輪」を作ります。ただ今回はアホっぽいキャラという設定があるので、ほかの部分も少しよけいにキラキラさせました。

あとは、主に首のうしろをひととおり暗くすることで立体感をつけて首周りを引き締めるのがポイントです。今回は特に"襟がない"ことで首を長く描いているので、首を強調することで"小顔感"が際立ちます。

髪型反省点

なお、一番の問題点であり悩みどころは"髪型"でした。

今回のブロンドさんは前髪を降ろし、額を見せていません。前髪を降ろすのは子どもっぽさの表現とされ、日本ではそれなりの年齢でも前髪をおろしていることがありますが、大人になることに対して強くポジティブな国々では早々に前髪を上げるようになります。アメリカ人はもちろんポジティブであり、本来なら額を広く見せるデザインにすべきでしょう。

描いているときに念頭にあった"ブロンド"のイメージがブレイク・ライヴリー(アメリカのドラマ『ゴシップガール』のセリーナ役)だったこともあり、どうしようかと悩みました。まあ数秒ですけどね。結局、違和感修正に時間をとられたくないので、今回は日本的なイラストに寄せることにしました。

一方で、首の長さにこだわって小顔感を強調しているのはそのまま。「前髪降ろし」は、幼児的・小動物的な「頭が大きいのがかわいい」とセットで表現すべきでしょうから、そこはチグハグになっています。

こうして振り返ってみると悔やまれる点が多いので、なんとなくこのままにはしにくいですね。機会を作って、また挑戦してみようかと思います!

いいなと思ったら応援しよう!