【グルメ】牛丼の口になっていたのに
先日、お昼ご飯が3時頃になったことがありました。お腹はペコペコなのに、次の仕事に行くため時間がありません。そして、吉野家のオレンジと緑の看板が目に入りました。
そうだ!こんな時は牛丼だ!!!!!!
と強く思って、早速入店。いつものように牛丼の並に紅ショウガとふりかけ(七味)をたくさんフリかけて、ガツガツ流し込む気が満ち溢れてました。ところが、その時「牛ハヤシライス」のポスターが目に入ったのです。
以前、知り合いが「試しに注文してみたら、これが意外な掘り出し物だった」と感動をこめて話していたので「チャンスがあったら食べてみたいなー」とは思っていたのです。
ただこの時、僕の口は完全な「牛丼口」。
アレが食べたくて仕方がない状態だったのです。
しかし、誘惑に負けて、注文してしまいました。
「ハヤシライスください」
「牛ハヤシライスでよろしいですか」
「ちょっと待って、他にあるの?」
「いえ」と、ややショゲる店員さん。
じゃぁ、訊くことないじゃん。とは思いましたが、「牛ハヤシライスください」と言い直してみました。儀式なんですかね。
さすが吉野家。すぐに目の前に運ばれてきましたよ。小ぶりで深めの白い皿に、ビジュアル的にはご飯とハヤシが半分ずつ。ミルクがかかっているのもあって、ややかわいらしい感じです。
一口食べて、僕は悟りました。いま僕が食べるべきなのは、これじゃないと。トマトの酸味を感じるソースに、牛丼で使われるような牛肉と玉ねぎが入っています。悪くない。悪くないのですが、いま僕が食べたいのは「牛丼」なんですよね!
外食機会が多い僕の経験から言うと、何かを食べようと思って飲食店に入ったときには、初志貫徹した方が絶対にいいですね。誘惑に負けて直前に変更してうまくいった試しがありません。
よく「〇〇口」という表現をしますが、これって脳科学的にもあるのでしょうか。例えば、唾液の量とか味蕾の準備とか?そうすると、なかなか新しい食べ物を開拓できなくなってしまうかもしれません。
でも、人生で残されたランチの回数はあと何回でしょうか。
この歳になると大切なのは、その大切な機会を無にしないということかもしれません。これからは、開拓するよりもむしろ、慣れ親しんだ味をじっくりと堪能する方向で生きていこうかなと思った文系ヒロなのでありました。