ソマティックワーク入門 第20回 身体均整法 矢作智崇さん(実践編01)
健康とウェルビーイングの一歩先を求めて−−。
今、こころとからだの健やかさの質を高める、
マインドフルネス瞑想やボディワークなどが人気を呼んでいます。
からだの感覚に注目し、
心身が心地よい状態へとフォーカスすることで、
深い気づきや静けさを得たり、
自己肯定力や自己決定力といった心身の豊かさを育んだりしていく。
これらは、
こころとからだのつながりを目指す
「ソマティックワーク」という新しいフレームワークです。
その手法は、タッチやダンス/ムーブメントなど多岐にわたり、
1人で行うワークから、ペアやグループで行うワークもあり、
自分に向くものはそれぞれ異なります。
この連載では、
これからの時代を生きる私たちにとって、知っておくべき「からだのリベラルアーツ(一般教養)」として、各ワークの賢人たちの半生とともに
「ソマティックワーク」が持つ新しい身体知を紹介し、
それらが個々の人生や健康の質をどう変化させたのかを探っていきます。
リベラルアーツ(一般教養)として学ぶ
ソマティックワーク入門
−新しい身体知の世界をめぐる−
第20回 矛盾する二つのねじれを解消する 身体均整法・矢作智崇さん(実践編01)
取材・文●半澤絹子
取材協力●日本ソマティック心理学協会
この記事では、身体均整法の実践編として、矢作智崇さんの施術の様子を紹介します。
ただし、身体均整法は多種多様なアプローチがあるため、下記の施術モデルに対して違う手法をとる場合も多々あります。
一つの例として参考にしてください。
腰痛をもつ男性への施術
①立位での観察
[骨盤の観察結果]
左が低く、右が高い状態。
[肘の観察結果]
左の曲池(きょくち)のツボの位置が右に比べてやや低い。
服の形やシワにも注目。Tシャツが右側に向かって流れているのがわかる。右方向にねじれている回旋傾向あり。
[肩甲骨と京門の観察結果]
左の京門周辺の皮膚が張っている。
体軸が左に置かれている印象。
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