実践、超護身術 第四回 間接護身に必須の「聴勁」03
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武術の根幹と言えば身を護ることにある。法治国家である現在の日本においてもそれは同じだ。時として、理不尽な要求や暴力から自分や大事な人の身を護るためには、決然と行動を起こす必要があるだろう。しかし、そうした行為もまた、法で許されている範囲の中で行わなければ、あなた自身が法に裁かれることになる恐れがあるのも事実だ。
では果たしてどのような護身が有効なのか?
本連載では元刑事であり、推手の世界的な選手でもある葛西真彦氏に、現代日本を生きる中で、本当に知っておくべき護身術を紹介して頂く。
元刑事の武術家が教える、本当に役に立つ術
実践、超護身術
第四回 間接護身に必須の「聴勁」03
文●葛西真彦
五感を磨く秘訣は食事にあり
害を与える人間が近づく前に離れることや会話で相手の腹の内を察して、こちらに有利な駆け引きや交渉に持ち込んで勝つことが、生活護身の大事なポイントですが、それだけにとどまりません。これを応用すれば異性に好感を持たれたり、上司からも好意的に見られたり、お客様の心をわしづかみにできるなど、さまざまなことに応用できるのです。
私は刑事時代、葬儀屋さんと接することが多かったのですが、彼らのたたずまい、言動、気の使い方、全てが細やかで繊細で素晴らしいと、いつも感心していました。
人の死を扱うというデリケートな場面では、些細な配慮の足りなさが大きな誤解を生み、苦情やトラブルになったりするからでしょう。できる営業の方なども、同じように普通の人が気付かない細やかな配慮ができるがゆえに、お客さんを獲得しているのだろうと思ったものです。
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