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DX戦記~○学生にもわかる、組織がDXを成し遂げる技術(ITの意味・役割を知る編)

やぁみんな。
最近、世界名作劇場の『七つの海のティコ』(1994)というアニメをアマプラで見ているのだけど、世界名作劇場なのに、オリジナルSF作品なんだ。

そして、主人公の声はクリスチーナ・マッケンジー、その父はシャア。よく聞くと、仲間もデニム、サラ・ザビアロフ、ニコル・アマルフィ、ディック・ルムンバ…
最大3話程度で終わる起承転結ストーリーと、その中で張りまくられる伏線がラストで回収される(らしい。まだそこまで見てない)という、子供と、子供に付き合ってみている大人にも配慮された名作だよ。

なんだか話が脇道にそれてしまったね。

これまで、このnoteでは、ざっくり言うと、「そもそも、DXって何のこと?」「日本の組織でDXが進められない理由」とという話をしてきたけど、『じゃあ、DXってどうやって成し遂げるのよ』って話をこれから何回かしていこうと思うよ。

まずは「DX」なんて忘れよう

世界の「いわゆるDXっぽい企業」は、DXなんて言っていないよ。言っていたとしても、それは日本向けのプロモーションの中だけだよ。

DXとタイトルにつけて、いきなりDXを忘れろ、というのも微妙だけど「世界名作劇場と銘打ったオリジナルのSF作品」と似たようなものと思って見逃してね。

お仕事を4階層で理解する

みんなが、今日、コンビニでアイスクリームを買うとしよう。
このアイスクリームを買えるという事も、ものすごく綿密で複雑な動きの成果なんだ。

僕は、その複雑性を理解するには、ざっくり4階層で考えると良いと思っているよ。

(1)戦略という層

君にアイスを買ってもらうためには、君がいける場所にお店を作らないといけない。そして、君がいつでもアイスを買えるように、持続的にアイスを置いておける店にしないといけないんだ。君にアイスを届けるために、どうお店を出すか、どう店を持続させる(利益を出す)か、それを決めていくのが戦略という階層なんだ。

(2)業務の流れという層

君がアイスを買って食べられるように、コンビニは、君が欲しいアイスを、アイス工場に注文して、トラックで運んで、ケースから出して冷蔵庫に入れるんだ。そして、君が代金をちゃんと支払えるように、無人レジが電子決済のサービスと通信をしているんだ。

このコンビニがしている色々な活動の一つ一つを「業務」というんだ。君がアイスを食べるまで、コンビニはいろいろな「業務」を組み合わせているんだよ。

この業務の組み合わせを「業務の流れ」というよ。

(3)情報という層

ようやくデジタル風味な用語になったけど、デジタルじゃなくてもいいんだ。ここで言っているのは、業務を、無駄なく・正確に・早く動かすための情報の事なんだよ。

凄くシンプルなのは運動会で「よーい、ドン」という情報だ。これを聞いたら、みんな駆け出すよね。

コンビニの「業務の流れ」の情報は、もうちょっと複雑だ。

アイス工場は注文を受けてアイスを作る。トラックは工場からアイスが出来たら間違えずに運ぶ。店員さんはアイスを受け取ったら冷蔵庫に入れる。無人レジは、君がスキャンしたら代金をもらう。そして、アイスが品切れしないように、またアイスを注文する。
こーんな、たくさんの業務を、無駄なく・正確に・早く動く「業務の流れ」にするのが情報なんだ。

ちなみに、その昔、トヨタという会社が、絶妙な情報の使い方で、ものすごく優秀な生産をしたけど、それが<カンバン方式>と言うだけあって、マジで看板を使ったんだ。デジタルじゃなくて。

(4)手順という層

君がアイスを買うとき、毎回、アイスがゴチャゴチャに置かれていて探すのが大変だったり、支払い方法が違ったりしたら困るね。

この辺りを統一するのが手順だ。どの店員さんも同じようにアイスを置くし、トラックは同じようにアイスを運び、工場は同じアイスを作る、これは手順が決まっているからなんだ。

これは、どう情報を受け取って、どう活動して、次の活動に続くように情報を伝えるか、という範囲まで含んでいないと、いけないんだ。

もし、アイス工場が、アイスが出来たことを、トラックの人に伝えたり・伝えなかったりしたら、どうなると思う?

1~4を一言で言うと

(1)戦略…アイスを君に買ってもらう事と手段を決める
(2)業務の流れ…アイスを君に買ってもらうための活動
(3)情報…活動のコントロール
(4)手順…活動をするための作業

となるね。

ITは「情報技術」だと思い出す

ITってのは魔法じゃなくて「情報技術」

さっきの<お仕事の4階層>のうち、活動をコントロールするのは「情報」だったよね。

だから、ITは、お仕事の活動を絶妙にコントロールするための技術と言えるんだ。

同じ実力の組織ならITがイケてる方が強い

同じ実力の組織だったら、ITがイケてる方が、業務を無駄なく・正確で・早くできるんだ。

そして、イケてない方がそれに張り合うとしたら…人間の努力に頼るしかないよね…ほかに方法あるかい?

ITオンチの経営者が多い日本の組織が、生産性が低って言われる理由、分かっちゃったかな?

まとめ

今回は「DXを成し遂げるための技術」という無謀な話をするために、ちょっと遠回りだけど、「DX」という単語は忘れてもらって、お仕事の中で「情報」がどんな役割をしているかという事と、その「情報」を扱う技術(IT)がどういう意味と役割を持っているかって事をお話したよ。

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