DX戦記4~DXを支える4つのスキル~
この物語は、DXというバズワードを撲滅し、製紙法、印刷術以来の大情報革命時代に、後ろに向かって進まない、まっとうな変革をなんとかしたいと思う人物のあがきである。
日本のデジタルスキルは「根性」
まずもって、経済産業省様の提示するデジタルスキル標準は難しいんです。説明ページの冒頭に出てくる図からして「マインド」というものが出てきます。
ここで示されている「マインド」は結果の状態を評価したものです。
(まぁ、DXも結果の状態を、第三者が評価したものですが)
例えるなら「優秀な野球選手になるには、165㎞/hの球を投げる事」と言ってるようなもんです。突き放しすぎでしょう。
しかも、日本語でマインドって書いているあたり、根性論の香りもします。
根性でなんとかなるのは、個人プレーまでなんで、絵にかいた餅感が一気に増します。
つまり、意地悪な見方をすると最初から諦めムード満載(※)。
なので、ここからは「マインド」とか「根性」は一切使わないDX資源を探っていきます。私は諦めてませんので。
根性論ではない、DXにつながる行動を洗い出してみる
根性という単語を避ける場合、基本的に「行動」着目する必要があります。
あれこれ考えてみたんですが、結果、以下4つくらいになるかな、と思います。
提供する価値を変え続ける
当たり前ですが、合わせてビジネスモデルも変わる。
商品を変え続ける
提供する価値の変遷に合わせて、製品・サービスを変える。製品が変わる、サービスが変わる、両方変わるの3パターン。
業務を変え続ける
上から下まで、あらゆる非定型・定型プロセスを変える。目的は価値を上げる、コストを下げる、の2パターン。
情報技術の継続学習
異様に変遷スピードが速いから。情報技術が経営に与えるインパクトは大きすぎるので、これを怠ると事業すべてが相対的に古臭いリスキーなものになる。
4つの要素に対応する4つのスキル(カタカナ語)
まぁ、これは単に雰囲気でふわっと伝えやすくする、というだけの話で、やっぱり、カタカナ語にするとなんか聞いてくれるんです。本質と何ら関係ないのに不思議ですね、経済的にアメリカが強いからですかね。まぁ、メリケン粉みたいなもんです。中国が強かったころはトウモロコシなんてのもありましたが。
横道にそれてないで、さっさと進めます。
提供価値を変える=(能力)ビジネスデザイン
商品を変え続ける=(能力)プロダクト/サービスデザイン
業務を変え続ける=(能力)プロセスデザイン
情報技術の継続学習=(能力)ITリテラシー
こうやって見ると、ITリテラシーは一段、概念レベルが低いスキルな気がすしてしまうわけですが、やっぱり敢えていれてます。
なんせ、完全に欠落してる可能性があるのはITリテラシーなので、入れざるを得ない。
日本って、ITについて経営者が学ぶ慣習が無い上に、ニーズが内製化学べる環境が少ない。なのに(だから?)愕然とするようなもの(※)でもそれと気づかない。
さらに、ITリテラシーの欠如したメディア(※)か、ユーザーにITリテラシーを身に付けられると困る一部のIT企業の方々か知りませんが「ITシステムを入れれば、解決する」というミスリードを招く情報も多く、「XぬきのDX」を量産することになっているという悲惨な状況。
ユーザーは身を守るために、コストをかけて情報技術を学ばないと厳しいのが現在の日本の状況です。というわけで、ITリテラシーを入れるのは避けられないかなぁ。