【研究医が自分の為に作った一生の投資計画資料を解説】長期投資のマクロな話① リスクと投資年数・投資額を大解剖
世の中の投資情報
世の中のお金の話・投資の話を検索すると、「〇〇で稼ぐ方法」だとか、「〇〇投資のベストな方法」だとか各論的な内容が多いですよね。
株式インデックス投資の比率最適化シュミレーション
そんな私も、インデックス投資でどう分散するのがいいか。株式インデックス3つに絞って、その中で最も効率的な比率を計算の力で紐解いた記事を出しました(年単位で出る長期リターン・ボラティリティを参考にして作っているので、これからも毎年出します)。
よりヤバい各論の話
あとは、「〇〇が一番儲かる!」というなんの根拠もない話だとか、「私の言う通りにすれば絶対に儲かる!」とかいうヤバい話もありますね。
まず総論より始めよ
さて、物事というのはなんでもそうですが、各論の話をそれぞれ見ていく前に、全体を見るとどうなのか、という総論的な話をするのが大事です。
そもそもあなたが投資する上で、明確な目標を設定していますか?
そして、そこにたどり着くための道筋はある程度見えていますか?
それが見えていないと、経済という激動の荒波に飲まれます。
是非、この記事を読んでってください。
上の私の株式インデックス投資の効率的投資の記事もこれがどんな位置づけのもので、自分の投資に組み込むべきか否かというところは考えないといけないわけです。
でなければ、「自分はどれくらいの金額を稼げばいいのか、どれくらいの期間でそれが成し遂げられるのか、どれくらいのリスクを許容するのか」というのをわからないまま、それぞれの話だけを見て物事を決めて失敗してしまいます。
例えば「色々な方法を取って、リスクを最大限下げてやっていきたい」と思いながら、各方法の最もリスクの少ない手法で投資を行っても、その投資自体がリスクの高いものであれば結局あなたの行っている投資全体をみるとリスクの高い投資になってしまっていたり、それはクリアしていたとしても、「ここは逆にリスクをある程度取らないと、全体としてこれをやる意味がない」なんて罠にはまったりします。
投資に限らず、「目的と許容リスクを明確にして、全体を調整する目」というのを常に意識しないといけません。
これから、こういう投資の全体を見るために知っておくべきことや、その参考になる資料を公開していこうと思います。
各期待リターン別の積立投資の期待総資産を公開します
というわけで、今回は期待リターン・積立年数・積立金額の3つの要素から期待総資産額を並べてみました。
どう使うかというと
例えば「あと30年でアーリーリタイアしたい」というのであれば、
まず「どれくらいの総資産があればアーリーリタイアできるのか」を決めます。
そして「どれくらいの年利までリスクを背負えるか」を決めます。
すると「どれくらいの額を毎月あるいは毎年積み立てればよいか」がわかります。
あるいは、「どれくらいの額を積み立てられるか」が決まれば、
「どれくらいの年利を目指さなければいけないか」がわかります。
また更に遡って、「どれくらいの額を積み立てられ、どれくらいの年利までいけるか」が決まれば、
「何年で到達するか」がわかるわけです。
年利1%での積み立ての例
今回はここまで見せてしまいます。
1%ならリスクほぼなしでゲットする方法はありますが、しかし例えば1億でそれをしようとすると中々難しかったりする時代が悲しい所です。
そんなわけで、最後まで期待年利1%というのはかえって難しいかもしれませんが、これを例にさらにわかりやすく説明します。
これが今回の肝となる表です。
一番左上の「1.01」が年利1%を意味しています。
左の「120, 240, ...」が年間積立額です。
上の「5, 10, 15, ...」が積立年数です。
単位は万円なので、青色が1億オーバー、緑色が2億オーバー、黄色が3億オーバー、ここにはありませんがオレンジが5億オーバー、赤色が10億オーバーでわかりやすく色をつけています。夢がありますね。
インデックス最適化の記事でもお話しましたが、実はこういう一見泥臭い表が一番使い勝手がいいです。
1つのグラフにまとめて見た目きれいで格好いいものも出せますが、面倒なうえに「結局どうつかうの?」「使いづらくね?」ってオチになります。
多次元空間における超平面がどうのとか興味ないですよね?
これくらいの要素数なら表並べれば考えられるんで、それがいいんです。
そんな高級なやつは11次元がどうのとかいう、表並べたら「どれ見たらいいの?」ってなるようなものに使えばいいんです。そのなもんも、最終的に表並べるのが大事だったりするんですけどね。
大分話が反れました。失礼しました。
ゆーても、この表作るのも一つ一つ値埋めていったらめちゃくちゃ時間かかりますけどね。一つ一つの値を計算するツールは少し探せばあると思います。
そもそもどのあたりにしようかというのを見るための網羅的な表なので、欲しい所だけを計算してみるというのは難しいので、この記事で時短しましょう。
実際の使い方
話が反れ過ぎたのでもう1回出します。
「年利1%でやっていく」と決めたら、この表を使います。
「2億あれば、その後は永久機関でやっていける」と決めます。
すると、緑色ゾーンに入ればいいわけです。
となると、40年以内に月30万の投資では永遠にたどり着けないことになります。お疲れさまでした。
しかし、もちろん全部これからの投資というわけではないので、貯蓄だとか、既に投資しているものも足すわけで、その辺が2400万くらいになれば月30万40年でいけるわけですが。
貯蓄の計算は年間貯蓄額に年数をかけるという単純な掛け算ですね。
また、今投資しているものについては単純な複利計算なので1回の計算でできますね。私がツール用意するまでもなく、ネット上にツールも落ちてるので使ってみてください。
逆に言うと、目標金額からその2つを引けば単純にこの表でみればいい額面が出ます。
ここではわかりやすく緑色に入ればよいとすれば、
年間480万積み立てれば40年、600万で30年、720万で25年、960万で20年かかるといった具合です。
逆方向に見れば、40年積み立てるなら年間480万、30年で600万、25年で720万、20年で960万積み立てる必要がある、とわかるわけです。
厳しいですね。
1%だとこんなもんです。
そもそも1%のリターンの投資だから最終的に2億欲しいわけですよね。
ムリゲーです。
そんなわけで以降は実用的な表を見ていきましょう。
2%の場合
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