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エイリアン ロムルス

2024/09/19投稿

ほめです。
正直、期待以上でした。
OPからタイトルまで文句のつけようがなく、むちゃくちゃ洗練されており、この時点で5億点やも……と。
また、植民地のルックや宇宙船の雰囲気等々、直近でStarfieldにのめり込んだプレイヤーであればものすごい既視感と心地よさを味わうことができます。
1への多大なオマージュもさることながら、まるでゲームかのようなステージ設定と、段階的なミッション、攻略のための試行錯誤。
人間関係については必要最低限の描写に抑えられており、”恐怖と脱出”に焦点が当たっている。
今作においては、1の内容を現代版へアップデートし、テンポも良く及第点以上に仕上がっているのではないかと感じます。
各種オマージュやイースターエッグ、中でもメカ周りのデザインが秀逸で、スター・ウォーズよろしくきちんと作品内の時代設定を反映している所は非常に好感度が高い。

とまあ、このあたりまでは良かったのですが。
シリーズ物の宿命として、過去作との比較からは逃れられませんし、名作であればあるほど、ハードルは高くなる一方です。
惜しむらくはエイリアン2からの残念ポイントである、ゼノモーフに対する恐怖感って出落ちであって、誕生から最初の邂逅くらいまでが最高地点であるということ。
複数体現れ、銃火器で対応できるようになってしまうともはやホラー要素はなく、ただのアクションでしかなくなってしまう。
本作もその構造から脱却できず、後半から予定調和的に尻すぼみになってしまってはいないでしょうか。
また単体作品として考えた場合、1ほどの革新さ、求心力はなく、二番煎じであるという点も否めません。
メガヒットには至らない秀作、といったイメージを持ちました。
とはいえ、シリーズの中でも屈指の完成度ではありますが。

巨大コングロマリットに搾取される若者たち。
不遇な環境からの脱却を目指して取った選択が、取り返しのつかないことになるというド定番。
世界観の強度がしっかりしているからこそ、このあたりは奇をてらわず直球勝負できたなと。
やはりフェイスハガーの造形、設定は何度見ても卓越していますし、アレに追いかけられるのは本当に嫌。

なにより恐怖を感じたのはアンディの再起動時でした。
えも言われぬ、ゾッとする異質な立ち姿。
手の形のせいかしら。


関連情報

https://www.20thcenturystudios.jp/movies/alien-romulus


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