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課題をや解決策を決めつけ過ぎない勇気(デザイン発注のときのこころ構え2)

「我社の課題はXXで今回作って欲しいのはXXです」
これをやめましょうというお話。


こんにちは!デザイン事務所HOXAIの旅するアートディレクター市角です。
普段はブランディングやデザイン、映像制作しつつ、大学の経営学部准教授としてデザイン思考を学生さんや企業、自治体さんに伝えたり一緒になって考えています。

noteでは、#デザイナーの頭の中 というシリーズでクリエイター目線で一般の人にも役立つ記事を書いてます。

今回はビジネスマンがデザイン・映像制作を依頼する時知っておくと得をすること、その2です。

前回は自分の業界の基礎知識をA4一枚の紙にまとめてみようということをお伝えしました。

今回はタイトルのように課題と解決策を決めつけすぎないことについて。
これめちゃめちゃ大事です。

デザイン事務所の本来のお仕事は課題解決。


依頼時点で間違えてしまう人が多いのですが、本来デザイナーのお仕事はビジネスの課題を解決すること。手段が空間だったりプロダクトだったり、広告だったり映像だったりするだけで、取り組むことは同じです。

どういうわけか日本ではデザイン=見た目を飾る仕事だと固く信じられており(もはや信仰のように)、海外のデザインを取り巻く環境、デザインについての感覚との違いにいつも違和感を感じてしまいます。

この傾向を変えるべく色んな人がいろんな取り組みをしてるのですが、まだまだ時間がかかりそうな感じ。

そのため日本でデザインのご依頼をうけるときにはすでにお客さんの方で作って欲しいものが決まってたりします。

が、それではせっかくかける予算がもったいなさすぎる。

依頼者が欲しい物をカタチにするのがデザイナーではありません。
依頼者を幸せにするべく、ときには依頼者が気に入らないものだって作るのがデザイナーです。

デザイナーはあなたの業界の外側にいる人で、そして一般の人の感覚に近く、さらに普通よりも観察眼や共感力に優れている事が多いです。

どうしても人間自分のことを外側から客観的にみることは難しいですが、客観的にビジネスの課題を洗い出して解決策を提案してくれるのがデザイナーと言う人種。彼らを利用しない手はありません。

漠然と抱えている不安や悩み、こうしていきたいという希望
そんな抽象的なところから汲み取ってもらって一緒にものづくりできることがデザイナーにとっても幸せだし腕の見せ所だったりします。


依頼時に作って欲しいものを決めてしまうのは人間の本能


とはいえ、依頼者目線に立った時にこれは至難の業と理解しています。
人間は曖昧さを極端に怖がる生き物。
「原因がはっきりしないこと」
「どっちが真実かもやっとしているもの」

が大嫌い。とりあえずかんたんな結論に落ち着こうとします。

これはわからないことが多い今の世の中でSNSをみるとよくわかりますよね。なんでも断言する人に皆集まってくる。人間ってそんな習性を持つ生き物です。

ましてやカタチをつくる仕事だと思っているデザイナーさんにビジネスの悩みを相談するのはお門違いだと思いがち。

ついつい、「抱えている課題はコレコレで、作って欲しいものはコレコレです!」って指定しちゃう事が多いんですが、今まで何度か触れてきたように、製作者からみると8割方その見立てが間違っているんですよね。。

でも大丈夫。もやっとあいまいな状態をそのまま伝えて見てください。
きっと一緒にデザイナーは考えてくれますよ。

データだけに頼らず、ユーザーの動向を観察して五感で情報を取得。
意外な気付きを仮説にして課題を検証。
そして仮の解決策を提案してくれる。

本来のデザイナーはそういう人種です。
(日本では広告代理店の仕事だと思われていますが)

デザイナーに依頼する方法、正解は

で、ここからがコツ。

・自分の仮説と解決策を一応出す
・それをたたき台にしつつ抱えている問題についてシェア。

この二段構えでいきましょう。

人間聞くよりも言う方がスッキリするし楽なので
自分の考えるソリューションを出してしまう。
その上でそれをたたき台に一緒に案を修正していく。

これだと外部の人であるデザイナーもかなり進めやすい。

もっと理想的なのは外部のデザイナーをビジネスの会議に招いて
一通り会議の様子をみてもらい、観察してもらうことだったりします。

やらせてもらったことありますけど、これをやると作るべきものがかなりはっきりと分かります。

デザイナーは観察のプロなので、きっと早い段階で仲間に入れておいてよかた!という気づきを与えてくれるでしょう。


そんな感じで木曜日は #デザイナーの頭の中 書いてます!
デザインについてのお話、他にもありますので興味があったら。

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