1.チョイ見せルール
タイトル画像は、ブルックスブラザースというブランドのウェブサイトで、スポーツコート=ジャケットを検索した結果です。
このブランドは北米のアメリカ発祥で、比較的正統派な着こなしを売りにし、歴代の大統領も利用していると言われています。全ての男性がこういうスタイルに憧れるわけではないと思います…が、女性やその両親などにはウケの良いスタイルのも事実です。私自身女性にモテたくてファッションに興味があるわけではないんですけどね…。
このブランドが正統派といわれる理由の一つは、ハーフインチルールを守っているからだと思います。では下の赤いマークにご注目してください。
赤い印に注目してほしいのですが、ジャケットの袖よりシャツの袖のほうが長いですよね?他の言い方をすると、ジャケットの袖が、シャツの袖を覆い隠していませんよね?
皆さんこれ何を意味しているかわかりますか?わかったあなたは、はいお洒落さんです。
私が勝手に、袖のハーフインチルールと名付けることにしたのですが、これには2つの意味があるとされています。(ハーフインチというのは half inchのことで約1.2センチ程度のことで、シャツの袖をを1から1.5センチ程度みせることです。)
1.ジャケットの摩耗を防ぐ
ジャケット=上着が人間の肌と直接触れ合うと、ジャケットの袖が摩耗ます。摩耗が進むと最終的には穴が開きます。長袖シャツは、ジャケットと肌が直接触れ合うのを防ぎ、ジャケットの袖が摩耗するのを防いでいるのです。故に長袖シャツの袖部分がジャケットと皮膚の間に入り込む必要があるのです。
実はこれってブレザーを着ている学生の人も真似してほしいテクニックなんです。ブレザーを買う時、今後3年の中で、体が大きくなるから大きなジャケット=ブレザーを買っている中高生および親は少なくないと思います。
では日本で学生服をたくさん製造している会社のウェブサイトの写真を紹介します。
ブルックスブラザーズの画像と違って、シャツの袖が見えていませんよね?学生であれば、この感覚は珍しいことではないかもしれません。でも、毎日来ている制服の感覚で、週末の上着選びをするとこれ大変とも言えます。
このサイズ感覚を社会人になっても持ち続けている人がいるのも事実なんです。
2.手首の細さを見せて強調させましょう。
学生服の例は、ジャケットの袖が長すぎて、手首が隠れていますね。手首が隠れるのは、学生だけじゃなくて社会人でも、日本全体に溢れている傾向かもしれません。ただ中高生はこの写真のように手の甲や手のひらまで少し隠れている確率が高いです。
長袖シャツの袖部分には、ボタンがあります。ボタンをとめることで、手首の細さをアピールすることが可能です。この細さをしっかりジャケットの袖から見せることで、スタイルを良く見せているのです。
私生活でこういう服を着る機会がない
…という人もいらっしゃるでしょう。では上着をデニムジャケットにして考えてみましょう。GoogleでDenim jacket Uniqloと画像検索をすると以下のような結果がでてきます。
4人のモデルさんがいますが、そのうち3つはシャツ袖が見えません。ただ1つの例外は、シャツではないものの、長袖の白いタートルネックを着て、デニムジャケットの袖をまくってハーフインチルールを意識しています。ドレスのハーフインチルールをカジュアルに適用しているわけです。
例えば、パーカーとデニムジャケットを合わせるときにこれをしてもいいわけです。セーターと長袖シャツを併せるときに袖や襟が見えているのもチョイ見せルールとも言えますね。ジーンズの裾を少し折るのもその原理かもしれません。Calvin Kleinのトランクスなんかも、パンツからちょいと文字が見えるように着こなすのも、その原理を利用しているのかなと思います。
もちろんカジュアルスタイルでは、常にハーフインチルールを守る必要はないと思います。しかしながら、一つ覚えておいて損はない着こなしなので、今後の役にたててください。