第31話 仲間との再会
夢の仲間との再会
ハジメは驚きと興奮を抱えながら、その女性に話しかける。
ハジメ:あ、あの…黒木さんですよね?
黒木:はい?どちらさまかしら…
ハジメ:あ…あの僕、ハジメと言います!
黒木:ハジメさん?誰かしら…
初めは奇妙な顔をされたが、話を進めるうちに彼女もハジメに親しみを感じ、過去の夢について語り始める。
驚いたことに、彼女も同じような夢を見ていたという。
ハジメ:まさか、こっちの世界で…
ハジメ:黒木さんに出会えるなんて…
ハジメ:思いもしませんでしたよ
黒木:起きたらいつも夢の記憶は曖昧なの…
黒木:何か夢を見ていたな…という記憶しかなくて…
黒木:まるで夢の中に「もうひとりの自分」がいる感覚で…
ハジメ:それ…大丈夫なんですかね…
黒木:多分…大丈夫じゃないわね…
ハジメ:ヤバイですよね…それ…
黒木:ええ…ヤバイわね…
ハジメ:働き過ぎの…疲れなんじゃ?
黒木:疲れ…きっとそうよね…
黒木:事務所…変えようかしら…
ハジメ:それは…ちょっと…わかんないです…
ハジメ:…すいません…はい
「類は友を呼ぶ」気の合った者や似通った者は自然に寄り集まる。
似た者同士、夢の世界で集う仲間たち。
謎が深まる
夢の世界で出会った仲間たちが現実でも存在するという事実にハジメは驚く。
彼は夢の存在についてひとり自問自答を繰り返す。
ハジメ:僕を含め、キラ君に巫女さん、そして黒木さん…
ハジメ:みんな実在している…
ハジメ:僕の予知夢といい…夢とは一体…
ハジメ:最近、夢についてメモを取るにつれ…
ハジメ:ある疑問が生まれたんだ…
ハジメ:なぜ?僕の夢と他人の夢がつながっているんだ?
ハジメ:僕の見る夢が特殊なのか?
ハジメ:それとも…もうひとつの仮説…
ハジメ:「夢の世界」という独立した世界があるのか?
ハジメは再び夢の世界へと旅立つ。
夢の謎
夢の中で彼らと再会し、夢での出来事や彼らの役割について話し合う中で、共通の記憶や体験が浮かび上がってくる。
そして夢の謎と物語の核心に迫るハジメ。
ハジメ:巫女さん、教えてほしい!
巫女:んっ?どうしたハジメ?
ハジメ:僕の夢が特殊なのか?それとも…
ハジメ:もうひとつの世界、夢の世界があるのか?
ハジメ:どっちなんだろうか?
巫女:さすがハジメ!いいところに気付いたわね…
巫女:正解はね…
巫女:どちらも正解よ!
ハジメ:えええ…どちらも正解なんですか!?
巫女:ハジメよ…可能性は無限大なの…
巫女:いつだって正解は「ひとつ」じゃない
巫女:お前だけの夢もあれば、皆の夢もある…
ハジメ:それはなんとなくわかります…
ハジメ:でも僕の能力、予知夢は僕だけが見る夢じゃ…
ハジメ:そうなると僕だけの夢は、誰にも見られないはず…
巫女:ハジメよ!そこが間違っておる!
巫女:ハジメの夢はお前だけのものだ、そこは間違っていない
巫女:ただ、夢の世界の中にお前の夢があるとしたら?
巫女:わかりやすく言うと、夢の世界の片隅にお前の夢が家を建てて住んでるんだ
夢の世界
ハジメ:ということは…僕の夢は夢の世界の一部になるのか…
巫女:さすがハジメ!物分かりがいいな
巫女:皆の夢、特殊な夢の集合体が本来の「夢の世界」じゃ
巫女:ただし、後述するがお前の夢は個人の夢ではない!
ハジメ:ええ…個人の夢じゃないんですか?
ハジメ:じゃ…僕の夢は何になるんですか?
巫女:お前の夢は「特殊な夢」と言うものだ
巫女:まぁ後で説明しようか…
巫女:今は話を続けるぞ?いいか?ハジメ
ハジメ:あ…はい!大丈夫です
ハジメ:すいませんでした…
巫女:話に戻るぞ?境界の話じゃな!
巫女:特殊な夢と夢の世界には強力な「次元の壁」がある
巫女:その次元の壁のおかげで特殊な夢は守られておるわけじゃ!
ハジメ:なるほど…じゃ…
ハジメ:僕の夢は誰でも見られるわけではないんですね?
巫女:そういうことになるな…
巫女:今はな…
ハジメ:今は?
夢の管理者
ハジメ:今は…ということは…
ハジメ:何かあるんですか?
キラ:ハジメ君…夢の管理者って言葉を聞いたことがあるかい?
キラ:他人の夢に関与できる存在…
ハジメ:夢の…管理者?
黒木:ここではドリームキーパーと呼ばれている…
黒木:ひとつの能力よ…
黒木:他人の夢を自由に操作できる…
黒木:私が探している能力のひとつだわ…
ハジメ:夢の…操作!?
ハジメ:そんなことが可能なら…
ハジメ:僕の予知夢も…丸見えじゃないか!?
巫女:そういうことになるな…
つづく。