第64話 始めの行動
始まり
ナビ:始まりを迎える
始めの行動
収容所回想02
チビ:さて…とりあえずは落ち着いたのじゃ!
チビ:ハジメ!お主の成果の報告を教えてくれ!
チビ:酒の肴にしたいんじゃ!
エリ:私も知りたいなハジメさん!
ハジメ:ああ、いいよ!
ハジメ:どこから話そうか…
ハジメ:まずは、起きて一回目のトイレの時に…
ハジメ:一体だけ分身を作って練習してみたんだ
チビ:な…なんと!
エリ:ええ!?もう?
ハジメ:初めての分身だから怖くてな
ハジメ:タマのように上手く扱えるかどうか…
ハジメ:微妙だったから。
ハジメ:そしたら意外といけてな
ハジメ:もうこのままでいっか!ってなってな
ハジメ:次元の道で分身を操作しながら
ハジメ:こっそりとお前たちの後ろをついてきてたんだ
チビ:まさか…一回目のトイレの時点で、
チビ:すでに分身と入れ替わっているとは…
エリ:ええ!全然きづかなったよ!
ハジメ:仲間を騙せなきゃ、あの賢者は騙せないからな!
ハジメ:あいつは読心術に予知、予見、なんでもありだから…
エリ:…そうよね!ハジメさん
ハジメ:さすがにブランの前で失敗はできないからな!
ハジメ:一応、保険をかけておいたんだ
チビ:…なるほどのう
ハジメ:そして二回目のトイレの時にはもう…
ハジメ:”俺たち”は収容所前で待機してたんだ
チビ:てっきり二回目のトイレで
チビ:分身と入れ替わったもんじゃとばかり…
チビ:まさか一回目のトイレ時には既に分身だったとはのう…
チビ:恐れ入ったぞ、ハジメ!
チビ:さすが、わたちが見込んだ漢じゃ!
ハジメ:まぁ全てあいつの助言のおかげ!…なんだけどな
始まりのタマ
次元の歪み01
ハジメ:そんで…
ハジメ:待機してるときに、二つの作戦で悩んでたんだ
ハジメ:一つ目は、予定通り俺の分身をたくさん作って
ハジメ:各フロアごとに次元の扉で誘導する作戦と…
ハジメ:でもそれじゃ…な?
エリ:そっか!それじゃケガ人たちが運べないし…
エリ:時間もかかるし、パニックになる可能性もあるから…
ハジメ:ああ…そうなんだ
ハジメ:俺もせっかく強くなったんだ!
ハジメ:だから予定変更で二つ目の作戦…
ハジメ:収容所全体を奪ってしまえ!になったんだ
チビ:ハジメ!その発想は素晴らしいが…
チビ:どうやってこの巨大な敷地ごと、ここに持ってきたんじゃ?
ハジメ:簡単なことだ!
ハジメ:まぁ見せたほうが早いな…
ハジメ:練習ついでだ…ちょっと見ててくれ…
ハジメ:カッ…
ハジメ:…いくぜ…
ハジメ:…がああああぎいいいい…
ハジメ:…ぐううううげええええ!!
ハジメ:ハァハァ…これだよ…チビ…
ハジメは右手に念力を練ったチカラを込めて、上空に巨大な次元の歪みを創った。
次元の歪み02
ハジメ:ハァハァ…だいぶ早くなったな…
エリ:……!?
エリ:…す…凄い…
チビ:なんちゅう…ことだ…
チビ:信じられん…
チビ:こ…これは次元の扉ではないな…
チビ:まさか…次元の歪みか!?ハジメ
ハジメ:…ああ…正解だ!チビ…
ハジメ:ふぅ~
ハジメ:あんたが話してくれた次元の歪みだ…
ハジメ:これなら吸い込み口を大きくすることもできる
ハジメ:あんた言ってたよな…星も飲み込むって!
チビ:なんとまぁ…立派じゃ…
チビ:その発想はなかったのう
ハジメ:練習すればもっと大きくできそうだ!
ハジメ:ウォーカーなんて一瞬でこれの10倍ぐらいでかいやつ創ったぞ!
ハジメ:ちょっと力むだけで星ぐらいは簡単に吸い込めるって言ってたな…
エリ:ちょっと、りきんで…
エリ:星を吸い込めるって…
エリ:なんか…次元が違うね…
チビ:まぁ…彼なら…
チビ:それすら可能じゃのう…
ハジメ:ああ、あいつはただの化け物だ…
ハジメ:でも…いつか、あいつを超えてやる!
ハジメ:いっぱい練習して、いっぱい経験しないとな!
エリ:ハジメさん…凄い!
エリ:でも次元の歪みでこの球体を吸い込むとしても…
エリ:いきなりやっちゃったら…
エリ:ブランたちにばれていたんじゃ?
ハジメ:ああ、だからチカラを溜めて待機してたんだ
ハジメ:チビの合図…テレパシーを待ってな!
チビ:じゃのう…
チビ:ブランの前でテレパシーを使うことは難儀じゃったがのう
チビ:それでも上手くいったもんじゃ!
エリ:そっかチビさんの合図を待ってたのね!
ハジメ:チビの合図を待って
ハジメ:巨大な次元の歪みを作って、この球体をまるごと吸い込んだんだ!
ハジメ:結果的にはこれが正解だった!
チビ:お主は本当にたいしたもんじゃ!
エリ:そんなことがあったんだね!
ハジメ:いや…俺はたいしたもんじゃねぇーよ!
ハジメ:全てはタマのおかげなんだ…
ハジメ:タマの記憶で分身の操作も学べたし…
ハジメ:タマの考察のおかげで、次元の歪みを使って球体ごと転移しようと気づけたんだ…
ハジメ:全てはタマの念入りな準備のおかげなんだ!
エリ:タマさん…
エリ:やっぱりあなたは…
チビ:凄いもんじゃ!その者は…
チビ:会って話がしたいもんじゃな!
ハジメ:何百年も耐えてきたタマの記憶なんだ…
ハジメ:俺がこの記憶に応えないとな!
チビ:ううぅ…泣かせるの…
エリ:タマさあああん!
ハジメ:ありがとう!タマ!
ハジメ:今から会いに行くからな!!
つづく。