レビュー『ぼくが失敗から学んだネット副業術』
副業に関して、現実的であり、誠実な本を発見。
副業というと、「月100万!」とか「億をかせぐ~」といった、キラキラしたタイトルを冠した本がおおい。
そんななか、ほかの副業本とはちがい、ぼくのような一般人に寄り添っているのが本書。
というのも、著者自身が月10万になるまでに2年かかっており、多くの失敗を経験しているからだ。
「コンテンツ作りは、家を作ることと同じくらい大変」という言葉に重みがある。
もうかる副業よりも、「続けられそうと思える副業」を選ぶ大切さを教えてくれる。
副業をはじめたいが、「月100万!」といった大風呂敷をひろげた副業本に疲れた人におすすめだ。
どんな副業が紹介されているのか?
本書は、著者自身が収益の中心としているKindle出版、note(またはブログ)、SNSに特化した内容となっている。
なので、プログラミングや翻訳といった副業は射程に入っていない。
「書くこと」に特化しているので、「コンテンツ」づくりをしたい人向けの本となっている。
著者が経験した失敗
第一章まるまる使って、著者自身の失敗の数々がのべられている。
これから副業を始めるひとは、これらの失敗を事前に避けるだけでも良いスタートをきれる。
以下が、その失敗の数々。
① 流行に流されるまま副業を始める
② 「自分が好きならみんなも好き」だと勘違いする
③ なにも考えずに高い目標を掲げる
④ 信頼される前にアフィリエイトする
⑤ 複数の副業を同時進行する
⑥ SNS(Twitter) で自分の宣伝ばかりする
これらを失敗を避けるために必要なのが、「自分を掘り下げる」という作業。
書く副業にかかわらず、具体的にどのような副業を始めていくのかを決めるカギとなる。
ありきたりではあるが、自分の好きなことや、得意なことを棚卸しし、なおかつ需要があるテーマを見つけることが肝心だ。
コンテンツの作り方
結論からいうと、初心者はまずは「実用的であり役立つこと」を書くことが肝要と著者は語る。
実用的であり役立つとは、ずばり「お悩み解決」のこと。
たとえば以下のようなことだ。
・~を解決するノウハウやマインド
・人よりもうまくやるコツ(レシピもそう)
・どうコンプレックスを乗り越えたか
・どうコンプレックスと寄り添いながら生きてきたか
・体を張って誰よりも先に飛び込んだ経験
・思い込みを打破した経験(不登校は悪いと思われているけど、本当か?)
・ひとが面倒くさいと思うこと(「~30選」といったようなまとめ記事)
本書にはそれぞれの具体例も満載なので、何をテーマにするか、具体的なアイディアがわきやすい。
マインドセット
副業において一番重要になのは「コツコツと続けること」と著者は語る。
「売れる」より「続ける」を目標にしたほうがいいと言うぐらい。
というのも、ライバルたちは勝手に消えていくからだ。
それほど継続することは難しく、続けるだけで優位に立つことができる。
なので、楽しくて、淡々と続けられるものを選ぶことが大切と語る。
そして「続けるためのマインド」は、「大衆に流されない」ことと「他人よりも、昨日の自分と比較する」ことが重要だ。
おわりに
著者の等身大の失敗談は、読み物としておもしろく読んだ。
そして、著者は元放送作家ということもあり、どうすれば無名クリエーターが、他人に文章を読んでもらえるのか、その文章術もわかりやすく述べられている。
書くことに特化した副業本であり、内容もだれでも実践可能で、堅実的な本だと感じた。