お祭りの起源について調べてみた
コロナで「祭り」の自粛が多かったが、ぽつぽつと復活しつつある。
近所の「盆踊り」も何年かぶりに復活したらしいのでいってきた。
規模は小さかったが、暗い中提灯の光に照らされて、たくさんの人がおどる盆踊りは見ものだった。
そもそも、人はなぜ祭りをするのだろうか。
そんな祭りの起源がふと気になり、調べてみた。
お祭りの起源
お祭りは単なる娯楽にとどまらない。
日本のお祭りのもともとの目的は「神様に感謝する」こと。
土着の神様、神道、仏教に由来している。
神事において、神様につかえ祀(まつ)り、神様にそなえ奉(たてまつ)り、神様をお招きし、接待をすること。
それがいつしか、豊作や豊漁・豊猟を神様に祈願することに変わった。
そして、その祈願成就のお礼や感謝の気持ちを表わす形として「祭り」という行事が生まれた。
その祭りが、人々の暮らしに根づき、世代を超えて伝わっている。
たとえば夏の花火も、美しさを楽しむだけでなく、納涼や景気づけ、鎮魂といった意味がある。
また、「ハレ」と「ケ」の概念も日本のお祭りを知るうえで重要だ。
「ハレ」とは「非日常」、「ケ」は「日常」を意味している。
祭りは「ハレ」であり、華やかに執り行うことで「ケ」をリセットすることが可能。
この「ハレ」を楽しみにすることが、「ケ」である日常を生きるための活力となる。
盆踊りとは?
盆踊りは「先祖供養」の意味がある。
そもそも仏教に由来する「盆(ぼん)」の時期である7月、8月に、先祖を供養するための踊りだ。
日本全国に1,000以上の種類があるといわれ、中央にやぐらを立て、やぐらの周囲を回りながら音頭にあわせて踊る形式が一般的。
昔から庶民に親しまれ、誰でも参加することができ、夏の風物詩として親しまれている。
ちなみに「日本三大盆踊り」と呼ばれているのは、徳島県の「阿波踊り」、秋田県の「西馬音内盆踊り」、岐阜県の「郡上おどり」。
徳島県の「阿波踊り」には行ったことがあるのだが、YouTubeといった映像では伝わらない熱狂があり、まさに「ハレ」を体現していた。
「踊る阿呆(アホ)にみる阿呆 同じ阿呆なら踊らにゃ損々」という掛け声がその精神をあらわしている。
最高の祭り体験を味わえるので、是非一度、足を運んでほしい。
おわりに
「神様に感謝する」ことが目的ではじまったお祭り。
その伝統が脈々と受け継がれていることに驚かされる。
とくに「ハレ」と「ケ」という概念を知れたことは興味深かった。
なお、ANAのサイトにある[「お祭り」って何?]という記事が、日本全国のさまざまなお祭りと、代表的な祭りをとりあげており、分かりやすい。
今年はもう一つ祭りを観に行く予定なので楽しみだ。