AI時代にそなえる学習ロードマップ(東大・松尾研究所)
松尾 豊さんという人物をご存じだろうか。
東京大学大学院工学系研究科で教授を務め、まさに日本でAIをリードする人物。
人工知能への入門書として知られる『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』の著者でもある。
そんな松尾氏が東大で主催しているのが松尾研究所(通称・松尾研)で、人工知能、ウェブ、ビジネスモデルの研究を軸にしており、本格研究から企業との共同研究、社会実装までの活動を行っている。
その松尾研が、一般の人向けに公開しているのが「人工知能・深層学習を学ぶためのロードマップ」だ。
「情報系以外の大学生向け」と「社会人向け」の2つがあり、それぞれに「10時間コース」と「200時間コース」が設けられている。
東大以外にも学生でも取り組むことができ、忙しい社会人にも、仕事に役立つように工夫されているのが素晴らしい。
そしてこのロードマップは独学者にとって、とてもありがたい!
というのも、新しい分野を学ぶには、全体像が見えないために、どの順序で学んでいいか分からないからだ。
それに昨今では、いろいろな大学や企業が無料で学べるリソースを提供しており、どの教材が優れているのかを判定するのがますます難しくなっている。
また、それぞれの学習リソースをレビューをしている人がいても、その人物も初学者であったり玄人であったりと立場がバラバラで、レビューを信頼してもよいのかの判定も難しい。
(全部を試してレビューしてくれる確かな人物がいればいいのだが、時間がいくらあっても足りないだろう)
とくに「AI」という流行りものでもある分野で、いかに学ぶかを調べると、それだけでたくさんの情報が手に入る。
そんななか、この松尾研のロードマップは、その分野の確かな知識を持った人たちが教材を選別し、なおかつ学ぶ順番と、学習時間の目安まで設定してくれているので、独学者にとってこれほどの救いはない。
42Tokyoで取り組んでいる課題があとひとつ終わればひと段落つくので、そのあとに取り組む予定なのだが、いまから楽しみだ。