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タカラトミーのおもちゃから「遊びの精神」を学ぶ

先日、目を疑う商品をみつけました。

それがこの「クルクルのりまき工場」。

日本おもちゃ大賞2022にて、コミュニケーション・トイ優秀賞を勝ち取っているおもちゃです。

個人的には決して買わないであろうこの商品、説明を引用すると、

『クルクルのりまき工場』の一番の特長は「自動のりまき機構」です。自動で海苔を巻く動きやネタを乗せる動きなどの工場の生産ラインのように工程に沿った仕組みは、まるで工場の裏側を覗いてるようなわくわくした感覚で寿し作りの体験を楽しめます。

なるほど、生産ラインを知ることができ、職業体験の一種というわけです。

たしかに、おままごとという遊びの延長にあり、おもちゃとして成立しています。

販売元のタカラトミーは、以前から「食xおもちゃ」の製品をあつかっており、たとえば、回転ずしのおもちゃといった商品もあります。

そもそも、おもちゃ産業は平和産業といわれるように、お客が衣食住という最低限の生活に満足していることが大前提。

平和な生活を送れているからこそ、より豊かな生活をもとめる人々に答えるために存在します。

そこでは、一見無駄なものが価値を持ち、おもちゃもその一種。

「クルクルのりまき工場」も、この商品自体を買うお金をつかえば、お寿司屋さんでおいしい寿司がたべれる、であったり、そもそもおもちゃを使わずに、手で作ればいいのでは、といった、

フランスの思想家・カイヨワは『遊びと人間』において、遊びによって「対話的な深い学び」を得れることを述べていますが、効率や生産性を求める社会人にとって、こういった一見無駄な遊びこそが、生活のバランスをとるのに必要なのかもしれません。

個人的には、「究極のTKG」という商品は少しほしいです。


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