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ジョージ・オーウェルの文章術:シンプルで奥深い6つのルール

ジョージ・オーウェルをご存知でしょうか。

彼の代表作『一九八四年』や『動物農場』は、ディストピアを描いた傑作として世界中で読まれています。

しかし、オーウェルは小説家としてだけでなく、優れたエッセイストとしても知られていました。

彼のエッセイの一つ「Politics and the English Language(政治と英語)」には、文章を書く人にとって、非常に役立つ6つのルールが示されています。

(エッセイ自体はオーウェル財団の公式サイトにて無料で読めます。リンクはこちら

英語圏では、いまでも多くの文章術の入門書で取り上げられるほど、普遍的な価値を持つルール。

今回は、そのルールを解説し、より良い文章を書くためのヒントを共有したいと思います。


オーウェルの6つのルール

オーウェルが提唱した以下の6つのルールは、一見シンプルですが、文章の質を大きく左右するものです。

  1. 他の印刷物でよく見かける比喩表現を使わない: ありきたりな表現は、文章にオリジナリティを与えません。自分の言葉で、鮮やかに情景を描き出すように心がけましょう。

  2. 短くて済むなら、わざわざ長い文を書かない: 長文は読者の集中力を散漫にします。簡潔な文章で、伝えたいことを的確に表現しましょう。

  3. 省略できるものは、すべて省略する: 不要な言葉は、文章を冗長にします。必要な言葉を選び、簡潔な文章を心がけましょう。

  4. 能動態で書けるなら、受動態では書かない: 能動態は、文章に力強さと主体性を与えます。主語を明確にし、誰が何をするのかを具体的に表現しましょう。

  5. 平易な言葉で書けるなら、わざわざ外国語・専門用語・慣用表現を使わない: 難しい言葉は、読みにくさを生みます。誰にでも理解できる平易な言葉で、自分の考えを伝えましょう。

  6. 野蛮なことを言うぐらいなら、これらのルールを破ること: これらのルールに固執しすぎる必要はありません。ルールを守るがゆえに野蛮な表現になるときは、状況にあわせて柔軟にルールを破ることも大切です。

ルール1が難しい…

これらのルールは、一見簡単そうに見えますが、実践するのはなかなか難しいもの。

とくに、1つ目の「他の印刷物でよく見かける比喩表現を使わない」というルールは、意識しないとつい使ってしまいがちです。

なぜ、ありきたりな表現を避けることが大切なのでしょうか?

それは、ありきたりな表現を使うと、読者に新鮮な驚きを与えることができず、文章が印象に残りにくいからです。

読者の心に響く文章を書くためには、自分自身の素直な言葉で、自分の考えを表現することが重要といえます。

オーウェルはなぜ「政治」と「英語」を結びつけたのか

彼のエッセイのタイトルは「政治と英語」。

さて、ここで疑問に思う方もいるかもしれません。

「なぜ、オーウェルは政治と英語を結びつけたのか?」

それは、言葉がいかにぼくたちの思考に影響を与えるかということを、オーウェルは深く考えていたからです。

彼は、独裁政権が人々の思考をコントロールするために、言葉を制限することを恐れていました。(彼の作品にも深く反映されています。)

つまり、オーウェルにとって、言葉は単なるコミュニケーションツールではなく、思想や権力と深く結びついたものなのです。

書き手には、読者の思考をうながし、独裁政権にコントロールされないように読者を導く役割があるという、オーウェルの覚悟を思いを感じます。

まとめ

オーウェルの6つのルールは、文章を書く際の羅針盤のようなもの。

これらのルールを意識することで、よりクリアで、力強い文章を書くことができるようになります。

しかし、ルール6にもあるように、これらのルールに固執しすぎる必要はありません。

大切なのは、自分の言葉で、自分の考えを正直に表現することです。

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