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プロしか生き残れない時代のサバイバル術 『どこでも誰とでも働ける』



人々の寿命が延びるいっぽう、AIにより既存の仕事は減っていきます。

そんな時代では、一生同じ会社に勤める人は減り、誰もが一度は、転職やフリーランスを経験するようになるでしょう。

ゆえに、これから活躍できるのはプロフェッショナルだけとなり、どんな職種であれ「プロ」になることが大切です。

本書は、「どんな職場で働いたとしても、周囲から評価される人材」になり、「世界中のどこでも、好きな場所にいながら、気の合う人と巡り合って働ける」人へのなり方を教えてくれます。

同じ会社で働きつづけることに疑問をいただき、キャリアについて悩む社会人の方や、これから就職をめざす大学生の方におすすめです。

プロフェッショナルとは

著者がマッキンゼーで学んだ「プロフェッショナルの条件」は、自らにルールを課して厳しく律すること。

そもそも、人間はラクな道を選んでしまう生き物なので、気を抜くと手を抜いてしまい、アウトプットの質を保てなくなるからです。

同じくマッキンゼー出身の大物コンサルタント、大前研一さんの『ザ・プロフェッショナル』で語られる、プロフェッショナルの条件も参考になるので、ここに引用しておきます。

プロフェッショナルは感情をコントロールし、理性で行動する人です。専門性の高い知識とスキル、高い倫理観はもとより、例外なき顧客第一主義、あくなき好奇心と向上心、そして厳格な規律。これらをもれなく兼ね備えた人材を、私はプロフェッショナルと呼びたい。

Googleのカルチャー

また、個人的にGoogleに興味があり、著者のGoogleでの経験も面白かったので、Googleについて取り上げられていた話をピックアップして紹介します。

まず、Googleでは「ラショネール」というものが重視されており、「自分はなぜその行動をするのか」という合理的説明を、数字やファクトを示しながら理詰めで説明すること。

「ラショネール」ができていれば、バラバラのバックグラウンドをもった人々の力を集結でき、会社からのゴーサインがでます。

「誰も思いつかないラショネールを考える」ということが何かクールなことをやるための秘訣。

たとえば、みんながやってはいけないと思いこみ、やろうとしないことを、別の角度から見ると、うまく説明ができるものです。

ちなみにGoogleには、世界中から集められる「ラショネール」を蓄積し、検証する専門部隊まであるそう。

そして、Googleにおいてエンジニアに1番求められるのは、「自ら解決可能な最大の課題を設定し、それを最後までやり抜く力」です。

また、「ハイパー性善説」もGoogleの強さの秘密のとして取り上げられ、人を疑う時間とコストを考えると、初めから相手を信じた方が圧倒的に速くアウトプットを出すことが可能です。

すぐに取り入れたいこと3つのこと

本書を読み、すぐに取り入れたいと思ったことが以下の3点。

① 転職しなくても、毎年転職サイトの情報を更新し、自分の評価を知る
② 自分から知識をgiveしまくり、経験、スキル、人望、ブランドを手に入れる
③ 「はじまりの場所」にいる事で、刺激とフィードバックを増やし、成長を加速させる

著者自身、Google、マッキンゼー、リクルート、楽天など、合計12回もの転職を重ね、「AI以後」と「人生100年時代」の働き方を先駆けて実践しています。

その圧倒的な経験の全てをつめこみ、個人がいかにプロフェッショナルになり、どうやってこの時代を生き抜くかを示したのが本書。

とにかく動いた方が、結果的にはやく正解にたどりつく現代、頭でっかちに考えるよりも、まずは行動する人間になるための考え方が詰まっています。


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