三体2 黒暗森林 読了
パートワンの三体から、それほど間を置かずに拝読しました。
あれほどのクオリティで、しかも三部作!
僕は一発目の衝撃の大きさゆえ、まだ二発も玉を持っているという作者に、人間を超えているかのような恐ろしさすら感じたものです。
SF的解釈やストーリーについて語るなら、相応しいかたがゴマンといることでしょう。
僕が読みながら感じていたのは、キックボクシングで言えば、ワン、ツー、ロー、の巧みさでした。
右利きで説明すると、左手ジャブ、右手ストレート、右足ローキック、の黄金のコンビネーションになります。
この作者、作中全てに於いて、ワン、ツー、ロー、を出し続けるのです。
これは決して単調、というのでは無く、老練なコンビネーションで読者を嬲り続けます。
そして絶妙なタイミングとスカしの複合コンボを発動。
長い作品なので薄々来ることを予見しているのに、見えない角度の左ハイキックで、バッサバッサと伏線回収と同時の首狩り弾。
出来ればもっとずっとこの読書体験を続けていたかったです。
第三部は来年の発刊とのこと。
もちろんまだ未読ですが、評判通りの出来だとすると、僕こと、ハウス加賀谷の読書オールタイムベスト10には間違いなく入ることでしょう。
最後になりましたが、キックボクシングの経験はありません。
ハウス加賀谷