まだまだ死年(死ねん)ぞ!その1「立ち眩みは怖い」


1 はじめに
  僕が脳出血という病気を発症して、死にかけたのが2015年4月のことだった。初めての救急車に乗って、日赤病院に運ばれ、緊急開頭手術の結果、一命はとりとめたが、右脳の被殻という部分からの出血(比較的多いらしい)は視床にまで及んでいて、左半身には、日常生活に重大な支障を及ぼす麻痺が残す結果となったのだった。日赤での1か月の入院、治療(急性期と言うらしい)が終わると、半年間のリハビリ入院に移る。始めは立ち上がるのがやっとという状況で、歩くことなんてできもしなかった。
体力は有り余っているので問題なく、できないことを突き付けられる精神的に苦しいリハビリを重ね、退院の時点では、杖と装具を使えば、ゆっくりではあるものの、何とか歩いて動ける程度になったと、本人は思っていた。でも、それは健康な時に10分だった距離に1時間かかるという遅さだった。一方で、主治医からは「歩くのが遅い。外の移動は車いすが現実的。それも半側空間無視という高次脳機能障害があるから、一人で移動するのは危ない」と社会復帰不能を宣告されたに等しいのだった。
持ち前の頑固さとへそ曲がりの根性で、歩行は改善するも、様々なトラブルは降りかかるという中で迎えた2019年春。
 発病4年ということにはあまり意味はないが改元のどさくさ等で、杖を手放し、装具まで外して歩くようになる。
 10月頃の段階で、これまでの闘病・リハビリ生活を振り返った中締めの原稿は一応の完成を見て、売り込みにかかるのだった。
 それでも左手はまだ動かないし、歩行も完全ではない。11月以降はこの形式(note)でまとめていこうと思う。

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