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読後感すっきり・心理描写が秀逸な激推しマンガ3選
最近のマンガやアニメは、もはや登場人物のセリフや間などが文学の領域だな…と思うことが多いのですが、読後感が心地よい、心理描写が秀逸なマンガ3選を激推ししてみたいと思います。
(※細かい内容は書いてないですが、若干のあらすじには触れているため、ネタバレを一切避けたい方はブラウザバックしてもらえればと)
「ルリドラゴン」(眞藤雅興)
まずは、目下話題沸騰中のこれ。ルリドラゴン。
主人公の女の子・瑠璃(ルリ)は、ある日突然ツノが生えて、自分が竜とのハーフであることが判明します。
本人も周囲も最初は驚くし、特殊な点として認識はするものの、意外と普通に受け入れていく、その過程がおもしろいです。なかなか難しいことだと思うけれども、ものすごく自然に描かれています。
この設定は、
君は自分がドラゴンってことを変わっていることだと思うだろうけど、人は誰しもドラゴンみたいなところがあるんだよ
というたとえ話であることが、物語の比較的初期に、主人公の担任教師の口を通じて語られます(セリフは筆者の感覚による要約です)。
そういうたとえ話であることが、あっさりと種明かしされているからか、説教くさくない。また、かといって、某アニメの「いのちを大切にしない奴なんて、大っ嫌いだ!」みたいな、心の中へのラストワンマイルまで決めにくるほどの固さもなく、絶妙なバランスで、物語の進行が心に沁みるようになっています。
くしゃみと一緒に火を吹いたり、毒が出たり、雷を放ったりするというドラゴン癖が、本人も意図しないうちにだんだんと発現するという(笑)。しかし、周囲も最初に驚く以外は割とあっさり受け入れます。それにまつわる学校でのドタバタエピソードも全部おもしろい。
絵もめちゃくちゃ線が多いというわけではないのに、ある種の緻密さを感じるというか、かつ透明感があってクリアな感じで、見ているだけで気持ちが良いです。それぞれのキャラもかわいい。
特殊なことが起こっているのに、特別なエピソードはないかのような、日常を描くような雰囲気で物語が淡々と進んでいき、しかもそれがそのままで面白いという、絶妙なバランス感をもったマンガです。
「正反対な君と僕」(阿賀沢紅茶)
心理描写が秀逸なマンガといえば、やはりこれも必須かと。「正反対な君と僕」。
東(あずま)と平(たいら)が、いつの間にか意識するようになっているのに、延々とモヤモヤし続けるところはまさに必見の、読者惹きつけ力(※この2人は主人公ではないw)。
主人公2人(みゆと谷)も、タイトルのとおり、突き抜けて明るいみゆと口数の少ない谷が、見た目は正反対なのに妙にうまくかみ合う・通じ合うところを持っているところが面白いです。
明るい絵柄どおりにスカーンと気持ちいい青春な日々もある一方、それとは裏腹に、誰もが内心感じたことのある仄暗さも登場人物の心の声を通じて同時に描かれており、単に明るいだけのギャルマンガではない深みを持っています。
作者の先生は「氷の城壁」も書かれており、これも心理描写が絶妙で、「正反対な君と僕」が生まれた理由がわかるような気がします。
しかし、最終回目前…だと…!( ノД`)シクシク… 悲しい…
「ただの飯フレです」(さのさくら)
心理描写が秀逸といえば、筆者的な激推しはこれ。飯フレです。
マッチングアプリで知り合った2人が、〇フレではなく、気兼ねなく2人でご飯を誘い合って一緒に食べる「飯フレ」として、美味しいご飯を食べながら、こんなことがあった・あんなことがあったという日々の会話を紡いでいくストーリー。
2人の日々の話、職場の話、周囲にいるちょっと変な人の話、2人の食べっぷり(主人公のかわかわさんは飲みっぷりも良い)などなどが魅力。肩の力は抜けているものの、お互いかなり気遣いできるタイプなので、かなり繊細な距離感で会話が進みます。そのセリフと間がほんとに絶妙。
”違和感に自信を持つのは難しい”など、ハッとするようなセリフも多々登場します。
かわかわさん(主人公の女性のアカウント名「ねこちゃんかわかわ人間」の略)、というと、『ネト充のススメ』のもりもりさんを思い出しますが、この平仮名2文字をくりかえす名前、なんかいいですよね(自分だけ?)。
主人公の男性は(太郎さん。アカウント名「二郎大好き太郎」の略)、爬虫類系男子という設定で、ちょっと尖った見た目をしています。けれども、めちゃ性格の良いナイスガイ。”そういう目的”じゃないよ、ということを伝えたくて、最初に会うときに謎のロング金髪ヅラをかぶって登場するという、おちゃめな一面もあります。
そして、第1話の寿司が美味そうすぎる。
ひとりごはん行けないOLが●フレを作る話
— さのさくら (@sacla07) April 23, 2023
(1/7) pic.twitter.com/dvmMcJXzXw
全話このレベルでご飯が出てきます。ファミレスもしばしば登場しますがそれらも全部美味そう過ぎる。
アニメ化頼むぜえ…!の気持ちを持っている人は少なくないはず。
以上、読後感すっきり・心理描写が秀逸な激推しマンガ3選でした。
心理描写が秀逸なマンガというと他にも沢山あると思いますが、あくまでも筆者的な3選ということでご勘弁くださいませ。
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