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# 彼の居る世界②

「明るいひきこもり」
25歳の長男のはなし。

これまでのことを振り返りながら
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泣き叫びながら幼稚園に登園する息子。
そのうちに渋々、
朝の準備はルーティンになるけど
毎日のそれらは大変不本意なご様子。
少しでも気をそらせるよう、
パクパク口に運んでもらえるよう、
朝ごはんにちょっとした工夫をしたり、
朝から大好きなトーマスのビデオをつけたり。
*当時はまだVHSビデオ
随分とあとでわかってきたことだけど、
園の中で毎日、
何が起こるか予測が出来なかったから
身を安心して置けなかったんでしょう。
そう、息子はイメージすることが苦手です。
新しいことが苦手です。
だから毎日苦手の連続です。

そうだ、
毎朝「登園」にこぎつけるまでが必死で
顔を洗ったり、朝の歯磨きはしたことがなかったなぁ
それらをひどく拒みました。
彼の中でそれらを行うことは
「登園の身支度をしている」を受け入れることに繋がったのでしょう。

絵本の読み聞かせは、たいそう嫌がりました。
なんだろう
じっと聞いていることができなかった
ページを次々とめくろうとします
あれはなんだったんだろう

今になって、
私も「発達障害」のいろいろな特性を理解し
あぁ、あの時のアレはこういうことからだったのか、とか
わかることもあるし、
いまだに、よくわからないこともあります。

ただ、
そんな息子と、
母としての関係・関わりの中で
何も気付いていなかったあの頃も
理解できることが増えてきた今も
意識しているがあります。
それは、
「目線の高さを同じにする」


相手が発達障害というと
どうもこちらが「上」で
あちらが「下」、という風なスタンスを
実は無意識に持ってしまいがちです。
特に親子だと。
もちろん親として子どもに教えないといけないことはたくさんあります。
でも、目線の高さを同じにすると
彼の世界がスっと受け入れられる。
面白い世界が見えてきます。

# 彼の居る世界③へ つづく_____

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