養生訓 巻第八 養老 鳳凰堂流解釈㉑
原文を現代文に改変
老人病あらば先食治すべし。食治應ぜずして、後藥治を用ゆべし。是古人の説なり。
人参、黄耆は上藥也。虚損の病ある時は用ゆべし。
病なき時は穀肉の養いの益ある事、参耆の補に甚だまされり。故に老人には常に味美(よ)く、性よき食物を少しずつ用いて保養すべし。
病なきに偏なる藥を用ゆべからず。かえって害あり。
鳳凰堂流意訳
老人で病があれば先ず食事で治すのが良い。食治で治らなければ、その後に薬治を用いる。これは古人の説である。
人参、黄耆は上薬である。虚損の病がある時は用いる。
病がない時は穀肉の養いによる益が、参耆(人参、黄耆)の補よりも非常に優っている。
従って老人には常に味が良く、性味がよい食物を少しずつ用いて保養する方が良いと言っているのである。
病がないのに偏った薬を用いてはいけない。かえって害がある。
鳳凰堂流解釈
再三書かれている事ですが、全てに通じる考えです。
先ずは養生
養生が不足すれば未病となるので、養生不足を振り返りながら、食、運動、ストレス等を振り返りながら改善していく。
それでも追いつかない、気づかなかったような場合で心身のバランスが著しく崩れていれば薬を服用する。
言い換えれば、何か異常が感じられれば先ずは休んで、色々と見直す事が大切で、身体はそれに気づいて欲しいから、痛みや症状を出しています。
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