養生訓 巻第七 用薬 鳳凰堂流解釈67
原文を現代文に改変
上中部の丸藥は早く消化するをよしとす。故に小丸を用ゆ。早く消化する故也。
今新なる一法あり。用ゆべし。
末藥をのりに和してつねの如くに丸せず。線香の如く長さ七八寸に手にてもみて引きのべ、線香より少し大にして日にほし、なまびの時長さ一分餘にみじかく切りて丸せず、そのまま日にほすべし。
是一つずつ丸したるより消化しやすし。上中部を治するに此法宜し。下部に達する丸藥には此法宜しからず。此法一粒ずつ丸するよりはか行きて早く成る。
養生訓第七用薬 鳳凰堂流解釈
鳳凰堂流意訳
上焦、中焦の丸薬は早く消化するのが良い為、小丸を用いる。早く消化するからである。
今新しい一法があるので用いてみると良い。
粉末にした薬をのりと混ぜ合わせいつも丸薬にするのではなく、線香のように長さ21cm〜24cmくらいに、手で揉んで引きのばし、線香より少し大きくして日に干し、生乾きの状態で長さ約3mmくらいまでに短く切って丸くせず、そのまま日に干す。
これは一つずつ丸くするより消化しやすい。
上焦、中焦を治するにはこの方が良い。
下焦に達する丸薬にはこの方は良くない。
この法は一粒ずつ丸薬にするよりは早く効果が出る。
鳳凰堂流解釈
用薬篇はこれで終わりです。
丸薬のバリエーションを紹介していますが、それなら散薬で良いのではないかと思っています。
鍼なら、井穴か栄穴の刺絡が良さそうです。