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養生訓巻第一貝原篤信篇録 総論上 ⑧ 鳳凰堂流解釈
[原文を現代文に改変]
養生の術は先ず心氣を養うべし。心を調和させ、氣を平らにし、怒りと欲とを抑え、
憂い、思いを少なくし、心を苦しめず、氣を損なわず。これが心氣を養う要道である。
また、寝る事を好みすぎてはいけない。長く眠りすぎ、横になる時間が長いと、氣が滞り巡らなくなる。
飲食が消化しきれてないのに、すぐに横になって眠れば、消化機能が低下して元氣を損なう。戒むべし。
酒は少しだけにし、半燗を限りとすべし。
食は半分くらいに収め、十分に満たすべからず。酒食共に限を定めて、節度を越えないように。
また若い時から色欲を慎み、精気を惜しむべし。
精気を多く費やせば、下腹部の氣が弱くなり、元氣の根本絶えて必ず命短くなる。
もし飲食色欲の慎みがなければ、日々補薬を服用し、朝夕食で補っても良い状態にはならない。
また風寒暑湿の外邪を恐れ防ぎ、起居動静に節度をもって慎み、食後には歩行して身を動かし、時々導引(呼吸、体操)して腰腹を撫で擦り、手脚を動かし、労働して血気を巡らせ、飲食を消化させるべし。
一箇所に長く座りっぱなしにならないこと。
これらが全て養生の要である。
養生の道は病ない時から慎む事にある。
病が起こってから薬を服用し、鍼灸を以て病を攻めるのは養生できてない事に起因する。本来先ずは養生に勤めるべきである。
鳳凰堂流解釈
至極全うな意見だと思います。だからこそ、ここに紹介していますが、この情報を知らずに病になった人に対して、養生をしてないからと言うのは違います。
また、人それぞれ成長、発育が違う為、先ずは自分が人とどう違うのかを知る事も大切です。